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「あれ、総一郎君?」

「総悟でさァ、旦那」

月が昇りきった夜更け。

銀時の住居である万事屋の1階にある『スナックお登勢』の扉がガラガラと開き、
総悟が、1人で立っていた。

客はまばらにしかいない静かな店内。

「ガキが来る場所じゃないよ、全く」

銀時の隣りに座った総悟の前に、水の入ったコップを差し出すのは、ここの女主人・お登勢である。

「……あいつを迎えに来たんでィ」

コップを受け取りながら応える総悟。

「あの子なら奥で寝てるよ。たま、連れてきてやんな」

「はい」

たま、と呼んだ緑色の髪が印象的な少女はここの従業員であり、感情を持ったからくりである。

彼女は暖簾がかけられた奥の部屋へ姿を消した。

「……日向は、関係ねェと思う」

気を利かせたお登勢が銀時達が座るカウンターの反対側で酒を飲んでいる男達の方へ移ると、
銀時はコップに視線を落としながらそう言う。

「何か知ってるんですかィ?」

「……いや、なんとなくだ」

パッと顔を上げた総悟と目を合わせることなく、平坦に応える銀時。

「ただこれは俺たちのケジメだ。お前らの手は煩わせない。日向の笑顔も、奪わせない」

そう言う彼の瞳は死んだ魚のような目ではなく、
何を見据えているのは分からない、虚空の瞳であった。

幾多の戦場を駆けてきた総悟でさえも、背筋が凍るような冷たさである。

思わずゴクリと唾を飲み込み、総悟は俯いた。




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いぬ(プロフ) - 大好きです!いや、もう本当に好きです。日向ちゃんの性格が可愛すぎるっ!これからも頑張って下さい! (2020年12月17日 6時) (レス) id: daed22b7fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吉良 x他1人 | 作成日時:2015年1月9日 18時

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