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*

「……そうだよなぁ…」

ガクリと机に突っ伏す銀時。

「何があって突然、そんなことを聞くんだ?」

桂はそう尋ねながら空いた銀時のコップに酒を注ぎ、自分は残りの半分を胃へ流し込む。

彼はフと視線を彷徨わせてから、諦めたように口を開いた。

「先生にそっくりの女を見た…顔がじゃねェ。雰囲気とか仕草とか、全てがあの人に似てた…」

嚙みしめるように吐き出された言葉に桂は首をひねる。

他人の空似も無論あり得はするが、この男に限ってそんなことはあるまい。

「本当にあの人と、何か関係があるのか…」

失くしてしまった大切な人。

彼と血の繋がりのある者がいるとしたら…

「……あちらはこっちに気付くはずもない。黙って素知らぬ顔で接すれば良いではないか」

自分達のことを恨むだろうか。

あの人を返せと、責め立てられるだろうか。

「お前の性分ではそうもいかぬまい。だが、それが得策だ」

ほぅと肩の力を抜いた桂がコップを机に置く。

「あぁ…そうするよ」

銀時も頬を少し緩ませた。

そして思う。
持つべきものは背中を預け、戦地を共にくぐり抜けてきた戦友だと。

そして浮かぶ。
ここにもう1人、誰かいなかったか、と。
可憐に儚く笑う少女が居やしなかったか、と。


……いや、いるはずもない。
自分が生きていたのは戦場なのだ。
女がいるわけがない。


思考回路を遮断する為、銀時は桂が注いだ酒を一気に飲み干した。




*

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いぬ(プロフ) - 大好きです!いや、もう本当に好きです。日向ちゃんの性格が可愛すぎるっ!これからも頑張って下さい! (2020年12月17日 6時) (レス) id: daed22b7fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吉良 x他1人 | 作成日時:2015年1月9日 18時

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