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「疑ってごめんねぇ、日向ちゃん…」
勲、十四郎、総悟、退、その他数人の隊士は、ご機嫌ナナメでふんぞり返る彼女…日向の前に正座をして並んでいた。
あの後、そよの頼みであるということ。名は名乗ったが身分を明かさなかったことを懸命に説明してくれた兄妹のおかげで彼女は疑いが晴れたのである。
「ご迷惑かけてすみません……」
しょんぼりしてしまったそよに日向はいたずらっ子の微笑を浮かべ
「また万事屋にお立ち寄りくださいね」
と言ったあと、
「あーぁ、冤罪だー傷付いたー」
などと白々しく泣き真似までして冒頭に至る。
「でも 将軍が居なくなったなんていったら俺達みんなの首が飛ぶんですよ……」
退は申し訳なさそうな顔をしながらも必死に弁解をした。
しかし、日向はそんなものどこ吹く風で…
「松さんに簪を買おうと思ったのに！もう夜になっちゃったじゃんか！！」
依頼人…将軍がお詫びとお礼で普段とはまるで桁の違う報酬を払ってくれた。
そのため、珍しく万事屋に大金が入り、いつも迷惑ばかりの松に恩返しをしようと密かに決めていた彼女にとって買えないことが何よりの心残りなのだ。
「あぁ、もう分かりやしたよ…」
チラチラと日向の視線を察した総悟が声を荒げて立ち上がる。
「店が見つかるまで探しまさァ……」
「わーい！総悟ちゃん、男前ーっ！」
彼女はコロッと満面の笑みに表情を切り替え、愛刀を腰に挿すと立ち上がった。
げっそりとする総悟。
「廃刀令の時代に女が刀を持つな」
そんな2人の背中から十四郎の声が聞こえてきたが、
「木刀だし、ばーか！」
日向はピシャリと開けた襖をそのままで行ってしまった。
「あんのクソガキ………」
忌々しそうに十四郎が舌打ちをする。
勲だけが「若いなぁ」と言って笑った。
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いぬ(プロフ) - 大好きです！いや、もう本当に好きです。日向ちゃんの性格が可愛すぎるっ！これからも頑張って下さい！ (2020年12月17日 6時) (
レス) id: daed22b7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吉良 x他1人 | 作成日時：2015年1月9日 18時
