18、別人 ページ19
ムッスー…
「もー。起こりすぎだってば」
『うちもへっぽこ君と遊びたかったんやもん!』
無理矢理外に連れ出されたAは頬を膨らませてブスッとした顔で歩いていた。
「また、抗争終わってから会いに行こうね」
『分かったよ』
そんなことを言いながら歩いていた時だった。
「ねぇ…。あんたがリュウガ?」
『あぁ?』
2人の目の前に立ち塞がったのは10人ほどの女の不良だ。
「お前らは私達がぶっ殺す。」
「あぁ!?お前らなんかにやられるわけねぇだろ!」
雪がそう言った瞬間Aが雪を止めた。
『向こうが殺す気なら本気でやってあげないとやなぁ…。雪、これは私の喧嘩や。手ぇ出すなよ。』
こうなってしまえば彼女は止まらない。
「了解。」
その次の瞬間、勢いよく走っていったAは話しかけてきた女の顔面に蹴りをクリーンヒットさせ地面へと突っ伏させた。
『さぁ、楽しい喧嘩や。かかってこいや。』
ドゴッ
バキッ
ドスッ
どんどんと倒れていく相手。
そして、最後の1人をのした。
なのにAは止まらなかった。
『おい。何してんねん。殺す気でおったんちゃうんかいな。まぁ、あんたがうちのこと殺すって言ったんや。ってことはうちに殺されても文句ないよなぁ?』
気絶して、戦闘も不可能であるのに殴るのをやめないA
ドカッ
バキッ
雪はAに駆け寄ると拳を優しく両手で包み込み、小さい子供をあやすような優しい声で話し出した。
「綺麗な手が汚れるよ。私が綺麗に拭いてあげるからこっちにおいで。A。」
その言葉を聞いたAは静かに頷くと立ち上がり雪に抱きついた。
「今日は帰ろうね。」
『うん。』
2人は倒れている不良をほったらかして歩いて行った。
202人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凛 | 作成日時:2021年9月24日 20時