73：たった一人の師匠 ページ26
『師匠......師匠....』
目元が熱くなってくる。泣いちゃダメ.....泣いちゃダメだよ。弟に格好悪い所見せられないよ
「お前はこんな師をまだ敬うか。昔から頭のネジがぶっ飛んだ餓鬼だな」
『私の師匠は貴方しかいないもの。煩い私に折れて弟子にしてくれたのも貴方、戦う術を教えてくれたのも貴方なの』
「.......そうか」
師匠は私の頭から手を離した。神威に立たされて私は師匠を見守る
「........光を奪った女達を己のいる夜この常世の国に引きずり込んだ。
そしてそれでも尚消えぬ光を憎み、愛したんだ」
「愛？そんな言葉どこで覚えてきたんだ、神威。そんなもの持ち合わせてないのをお前がよく知っているはずだ。
お前はわしと同じだ。戦う術しか知らぬ
愛も憎しみも戦う事でしか表現することしか知らぬ.......我等の道には何もない
本当に欲しいものを前にした時抱きしめる腕もない.....何故、こんなにも焦がれているのに」
夜兎の師匠は太陽の光を浴び続けているので干からびていく
見ていられない......気がつけば目を逸らしてしまった
神威は私の手を握った。目を背けるなとでも言うかのように。強く優しく手を握った
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海琉(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2017年3月25日 0時) (
レス) id: a51860819e (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きがスッゴク気になります！頑張ってください！応援してます！ (2017年3月25日 0時) (レス) id: 02a17435ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海琉 | 作成日時：2017年3月8日 18時
