66：母親に憧れた女達 ページ19
ドンッドンッ
堅く開くことのない扉に向かって晴太くんは体当たりした
「今度はこっからおいらが母ちゃんを救い出す！！親子で一緒に上に出るんだ！！！」
手伝いたい、そう思ったが神威に手で止められてしまう
「やめとくれ、あんたの母ちゃん何てここにはいない。そう言ってんだろ」
「そんなことはあるまい。」
聞き慣れた声、後ろを振り向けばガタイが良く見慣れた顔があった.....___夜王、鳳仙
「そんなに会いたくば合わせてやろう....このわしが。」
「ほ、鳳仙！」
「あちゃー、見つかっちった。」
『逆に見つからないなんて無理だよ』
「それもそうだね」
「連れて行くなら連れてゆけ。わっぱ、それがお前の母親だ」
鳳仙が投げたのは長い女の人の髪
「お前の母親は日輪ではない。とうの昔にこの世におらんわ。」
「何言ってんだ....」
そう言った晴太くんの顔は絶望に染まる。そりゃそうなるさ、母親と信じて追いかけた人が母親ではないんだから
「吉原の花形たる花魁が誰にも露見する事なく子を産むなど出来るわけあるまい
8年前1人の遊女が子を孕んだ。だが、吉原で子を孕めば孕めんだ者も始末される。
そこで一部の女達はその女を匿い人知れずその子を取り上げたのだ。
そう..........それがお前だ、わっぱ。
そこにいるのはお前の母親ではない。
母親に憧れながらしかし母親になる事も許されない母親ごっこに長ずる哀れな女だ」
彼が語る受け止め難い事実は晴太くんの心にどう映ったのだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海琉(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2017年3月25日 0時) (
レス) id: a51860819e (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きがスッゴク気になります！頑張ってください！応援してます！ (2017年3月25日 0時) (レス) id: 02a17435ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海琉 | 作成日時：2017年3月8日 18時
