Wartime Karriere288 ページ40
必死に訴えている内容はちぐはぐだが、言いたいこともわかった。
(本当に言いたいのは、僕が抱え込むことに怒ってるってことか)
ようやく冷静に戻る。本日何度目かのため息は、ようやく体を楽にさせた。
「…悪かったよ。だけど僕はアイツが悪人だったとしても…いや、リヴァイと何かあったかって言うが…むしろ口も聞いてない。突然、な。だから本当にわからない」
「私はわかるよ。だって、心配だもん」
「そうねー、いつものAならきっとこんな風にならないものねー」
口々に言われると思い当たる節もある。おそらくいつもなら、ラウムと勝負をすることはない。
(はっ…やっぱガキは僕だったのか)
認めてしまえば楽だった。リヴァイが怒ってる理由も、ハンジが心配している理由も、仲間が言わんとしていることも…。
「はぁ…まぁ、言いたいことはわかった。そうだな…だが、お前らももう少しジルグに態度を改めろ」
「…むぅ」
「返事は」
「Aー？ラウムはきっと心配してるのよー？」
「だから、心配をするまえにだな…」
「違う違う！ジルグにAが構ってばっかりで、取られちゃうんじゃないかって思ってるんだよ！」
「はぁ！？」
「ちょっとニーナ！」
あわてて取り繕うのが証拠だった。顔を真っ赤にしてそっぽを向くラウムにAは笑った。
「そりゃ悪かったよ。大丈夫だ」
「もー、Aは危機感がないのよー」
「誰がこんな男装男に恋慕を抱くんだ」
「医者の先輩方やリヴァイさんがいるよ」
「あれは頭がおかしい。ジルグはそんなやつじゃないな」
昔の自分がそうだったように。恋など興味もなく、嫌な衝動にかられていた。
「さて…お前らは基礎訓練とフォーメーションをやったら午後は休みにしろ。指揮はリュウが執れ。僕は離れるからな」
「了解」
もう当然、次の行き先はばれているだろう。気まずくて入りづらかった扉を開けると、ちょうど年齢や性別にしては小さい、それでいて引き締まった背中が見えた。机に向かってなにか作業している。
(はぁ…何て言おうか)
言うことを決めかね、自室のベッドに腰かける。グルグルと回る思考は、やがて停止した。
(そのまま伝えよう)
言うことは決めず、出てきた言葉を言う。先ほどの背中は相変わらずだった。側までいくと、リヴァイの動きも止まる。
(…クソ、言葉が出てこねぇ)
肝心なときに出てこない言葉。それでも、そこから足を動かすことができなかった。
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ミレン(プロフ) - 乱黒桜さん» コメントありがとうございます！貴重なご意見ありがとうございます！今作は厳しいので次回作からあけたいと思います！ぜひ、作品のリクエストもお願いしますね！ (2018年9月22日 23時) (
レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
乱黒桜 - 面白いです! 更新頑張ってください あと少し文字を詰めすぎで見にくいのでもう少し間隔を開けてみたらどうでしょうか? 上から目線ですいません!! (2018年9月22日 15時) (レス) id: eadd9ccc7e (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 気軽にコメントお願いします！ (2018年9月3日 23時) (レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
クルル - 更新応援してます。頑張ってください。 (2018年5月11日 0時) (レス) id: 262f0ecdd1 (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お待たせしており、すみません。ゆっくり亀更新でいきます！ (2018年5月2日 11時) (レス) id: 70b346d64c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2017年4月29日 22時
