Wartime Karriere252 ページ3
結局その日は自室にて休んでいた。時間だけ過ぎ行く部屋でボーッとしていると、部屋の戸が叩かれる。
「教官、少々お話が」
「なんだ」
「今期の訓練兵の中に教官に直接話をしたいというものが…」
「…僕と？」
そっと戸を開ける。立っていたのは背の高めのそばかすの少女。
「…名前を言え」
「あたしの名前は…もうとっくに知ってるだろ」
少女と二人きりにするように指示する。椅子に座らせ、向き合う。少女は、真剣な顔で見ていた。
「…ユミル。なんのようだ？」
「あんたに質問だ。…あんたは自分の立場を、どのくらい分かってる？」
試すような目線が、正体などばれていることを物語っていた。
「立場？だいたいわかってるつもりだが」
わざとはぐらかすも、ユミルはじっと目を見続けていた。
「…王として、だ」
「…お前は僕のことどこまでしってんだ」
「赤髪の巨人であり、真の王である。そして、狙われてる」
驚きはしない。が、ユミルの狙いもわからずにいた。
「……なるほど、なんかおかしいと思ったら。ユミル…か。とはいえ、お前もおかしなやつだ。ユミル…本名か？」
「さあね。あたしには難しいことはわからんね」
聞き出そうとするも、はぐらかす。いや、実際は彼女自身わからないのは本当かもしれない。ふぅ、と息を吐く。
「僕が知ってるのは…赤髪の巨人であり、なぜか王と呼ばれており、そしてなぜかエトたちに狙われている…そんなもんだ」
「そうだろうな。あたしもそんなんしか知らない。…よく聞けよ教官さんよ。この世界にはお前らの良く言う…知性のある巨人が９人いる。圧倒的な力と能力を持った巨人が、な。だが、その九つの巨人をも凌駕するのが…あんた、赤髪の巨人だ」
「…待て、鎧や超大型みたいなのがまだいるというのか」
「驚くなよ。まぁ…そうだな。エトというやつが持ってるのはその一種だが…とっくに奪われた」
「…なんだと」
ユミルの発言には驚かされていた。口が閉じられないのも無理ないに。
「不思議な話だろう。まぁ、ちなみにいえば、あんたのその能力は唯一無二のモノだ。あたしたちなんかよりも…ね」
「あたし…たち？」
「おっと、口が滑ったな」
「…てことは、あの双子は」
「勘違いするな。あんたが感じてるのは巨人の気配ではない。…エルディアの気配だ」
「エルディア…？」
その先を聞こうとするが、扉の外に気配を感じ、黙る。その正体に気付いたとき、ナイフを構えるのは一瞬だった。
「客だな」
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ミレン(プロフ) - 乱黒桜さん» コメントありがとうございます！貴重なご意見ありがとうございます！今作は厳しいので次回作からあけたいと思います！ぜひ、作品のリクエストもお願いしますね！ (2018年9月22日 23時) (
レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
乱黒桜 - 面白いです! 更新頑張ってください あと少し文字を詰めすぎで見にくいのでもう少し間隔を開けてみたらどうでしょうか? 上から目線ですいません!! (2018年9月22日 15時) (レス) id: eadd9ccc7e (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 気軽にコメントお願いします！ (2018年9月3日 23時) (レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
クルル - 更新応援してます。頑張ってください。 (2018年5月11日 0時) (レス) id: 262f0ecdd1 (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お待たせしており、すみません。ゆっくり亀更新でいきます！ (2018年5月2日 11時) (レス) id: 70b346d64c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2017年4月29日 22時
