Wartime Karriere267 ページ18
その頃、医務室ではエリオとアバロンがカルテの整理をしていた。調査兵団の医務室にはそれほどの人数は普段は必要ない。時間が空いたときにはリヴァイの医務室にきてはカルテの整理を片付けていた。できるだけリヴァイの側にいるために。
「…しかし、今日は珍しくAこないな」
「ああ、そうだな…確か点呼までには戻るとか言ってた」
「なんでお前がしってんだ」
「担当医だからな」
「くっそ…ったく、リヴァイさんも早く起きろよな」
「脇腹を一刺しだそうだな。Aの…目の前で」
「クソ…俺があんときに止めてれば」
「…お前がいたって、正直あんなレベルのやつらは俺たちじゃ太刀打ちできないさ。俺たちは居場所を守るのが先決だ」
「…あぁ」
それ以降はお互い一言も話さずに作業を再開する。日も落ち始めて、点呼がもうじきだろう、ということで調査兵団に戻るための準備を始めた。カルテをまとめ、リヴァイの体調を確認し、包帯を取り替える。
「…よく、生きてるな…この人」
「言い方ってもんがあるだろうが…同感だ」
「重症なんてもんじゃねえぞ…」
「…俺は、あいつの泣いた顔が嫌いだ」
包帯を巻く手が止まる。リヴァイを抱えて走ってきたAは泣き崩れていた。息をするのもやっとのような呼吸を繰り返し、ひどく怯えていた。その頃には吸血状態ではなかったが、血まみれのリヴァイを見て意識を保つのは容易ではなかっただろう。
『リヴァイを…リヴァイを助けてっ！』
『誰かぁっ！リヴァイが…死んじゃうっ…』
『うわぁぁあん！やだぁっ…やだよぅ…』
散々泣いたあげくにリヴァイをアバロンたちが受け取った瞬間に糸が切れたように倒れた。真っ青な顔のAは、少しして意識を取り戻した。あの場にいたのはアバロンだったが、エリオでも同じ事を言っていただろう。
「……俺もだ」
包帯を巻き終わり、一通り身の回りの世話をする。出ていくときの恒例だが、掃除をする。
「目を覚まさないとゴミだらけにしますよ」
「おいおい…俺は生き霊に殺されるぞ」
「……うっ」
「ほら、リヴァイさんもそういって…え？」
二人同時にリヴァイの顔を見る。眉間にシワを寄せ、ぼんやりとしていたが、リヴァイの目が開いていた。
「…リヴァイさん！」
「…アバロン…か」
「大丈夫ですか！？何か痛いとこは…」
「…あぁ、大丈夫だ。お前ら、世話になったな」
「いつものことですよ…」
「おい、なに泣いてんだよエリオ」
「なっ！お前もだアバロン！」
「なっ！？」
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ミレン(プロフ) - 乱黒桜さん» コメントありがとうございます！貴重なご意見ありがとうございます！今作は厳しいので次回作からあけたいと思います！ぜひ、作品のリクエストもお願いしますね！ (2018年9月22日 23時) (
レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
乱黒桜 - 面白いです! 更新頑張ってください あと少し文字を詰めすぎで見にくいのでもう少し間隔を開けてみたらどうでしょうか? 上から目線ですいません!! (2018年9月22日 15時) (レス) id: eadd9ccc7e (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 気軽にコメントお願いします！ (2018年9月3日 23時) (レス) id: 0471dbbe0d (このIDを非表示/違反報告)
クルル - 更新応援してます。頑張ってください。 (2018年5月11日 0時) (レス) id: 262f0ecdd1 (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お待たせしており、すみません。ゆっくり亀更新でいきます！ (2018年5月2日 11時) (レス) id: 70b346d64c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2017年4月29日 22時
