【進撃の巨人】地下街出身の少女と地下街出身の兵士長 Kapitel２ (ページ15)

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Blutige Vergangenheit7 ページ15

「…」
「…」
「…」
「「あんときの…」」

Aは、いろいろな家に診察に向かった帰りに、疲れを回復するためにアバロンと休憩していた。そろそろ帰ろうかと思った時、誰かにぶつかった。普段なら謝って通り過ぎるが、今回は全員が無言になった。アバロンのみ、何が起こってるかわからなかった。

「…どうした？」
「前に、助けてくれた人」
「お前か。本当に医者だったんだなぁ」
「行くぞファーラン」
「おいおいリヴァイ…んじゃ！」
「…あの！」

Aは勇気を振り絞って呼び止めた。

「えと…助けてくれてありがと…怪我とか…病気…治すから…えと…」
「…俺たちは怪我することはあっても病気になることはねぇんだ。まぁ、そんときは頼むよ」
「おいガキ」
「…？」
「ついてこい」
「へっ！？おわっ！」
「A！」
「あー…ちょっと騒ぐなよ？…って、俺たち誘拐犯じゃねぇか。リヴァイ、さすがに強引すぎるぜ？」
「…ついてこい」
「…変わってねぇよ」

二人組に腕をひかれ、アバロンとAはついていった。決して強引にではなく、気遣いながら腕を引っ張っていた。

「なぁ、そういえばあんたたち名前は？」
「…A」
「ファミリーネームは？」
「ティアベル…」
「そっちは？」
「俺はアバロン・アルファード」
「…こう言っちゃなんだが、あんたら腕は確かか？」
「俺は…医学の知識はないが、Aの腕は確かだ」
「そうか。俺たち、助けてほしいやつがいるんだ。そいつは…最近熱が下がらなくてな」
「…症状は熱だけ？」
「いや…あとは全身の痛みとか咳とか…」
「…急いだほうがいい」
「は？あ、おい！」

症状を聞いたAは急いで走り出した。腕を引っ張っていたファーランは、逆に引っ張られていた。

(なんだこいつ…ちからつえぇ…！)

リヴァイも、一応走ってついてくるが、終始無言のままだった。なんとかたどりついた四人。Aはすぐさま中に飛び込んでいった。

「なんなんだ？」

ファーランが驚きながら中をのぞくとすでに診察が始まってた。

「…しばらく近づかないほうがいい。ちかくで同じ症状の人が出たら、これをのませて隔離して」
「な、なんなんだよ？」
「ウイルス…空気感染、染色感染どちらもあるから…だから、しばらくここは使えない。薬を飲ませてから三日で熱は下がるけど、のちの二日は外出禁止。絶対に守って。最悪死ぬ」
「…確かなのか」

やっと口を開いたリヴァイにAはうなずいた。