【進撃の巨人】地下街出身の少女と地下街出身の兵士長 Kapitel２ (ページ12)

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Blutige Vergangenheit4 ページ12

「こいつ、女だろ？…ちょっと遊ぼうぜ」
「まぁ、どうせならな」
「…っ！」
「どうした？突然」

Aは男達の会話を聞いて必死に抵抗した。しかし、力で敵わず抑えられる。

「へへっ…まだガキだが女だな」
「なかなかいい肉付きだ」

服を脱がされる。そこで抵抗することをやめた。大人しくなったのをいいことに、男たちの行動がエスカレートしていった。そのとき、突然抑えられていた力がなくなった。

「てりゃぁぁぁ！」
「なんだこのガキ！」

アバロンが松葉杖の先につけたナイフを振りまわした。Aをかばうように立ちふさがり、男たちはさすがに危ないと判断したのか逃げた。

「…大丈夫か？」
「…」

哀れもない姿で横たわるA。一瞬、死んでいるのではないかと思ったが呼吸はしていた。アバロンは、そばに脱ぎ捨てられた白衣を上からかけた。

「なんで、抵抗止めたんだ？」
「…そんなの、どうしようもない」
「だからって…」
「…別に、初めてじゃない」
「…は？」
「父親が、やってきたから。それに、最後までされてない」
「…ッ」

アバロンはAを驚きの眼差しで見た。だがすぐに怒りが込みあがってくる。

「そんな簡単に…諦めんなよ！」

Aは無言だった。すると突然アバロンはAの上に乗っかった。さすがにびっくりしたのか、後ろによけた。アバロンはAを押さえつけて白衣をめくっていった。最初こそ、抵抗していたAだったが、すぐに抵抗しなくなった。

「…んでだよ」
「…？」
「何でだよ！こんなことされて…自分のことを考えないんだよ！」

アバロンはAから下りて白衣をかぶせた。

「…最近会ったばかりの俺に言われたくねぇかも知んねぇけど…自分を大切にしろよ」

アバロンの言葉でAの中の何かが切れた。

「…――ッ」
「ほら、泣けるじゃん」

アバロンは優しく涙をぬぐった。

「あり…がと」

Aはニッコリと笑った。

「おう！」

アバロンも笑った。それ以来、アバロンの怪我が治ってからも度々会っていた。ときにはアバロンの父親と一緒に食事もした。アバロンは、その後Aが危なくなったときに助けられるようにと、ついてくるようになった。そのおかげか、Aが絡まれることがなくなった。