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Wartime Karriere17 ページ19

「その時に、護身用としてくれたのが、あのときリヴァイを助けるときに使ってたナイフだ。それさえあれば、僕は何でもできた。リヴァイに戦い方を教わった。時々しか会えなかったけど、会えなかった間は必死に反復して練習した」
「そうか。あいつにそんな一面があるとはな」

意外そうな顔のミケにAは付けくわえた。

「口は悪いし態度もでかいけど、絶対に見捨てたりしない。教えてもらったナイフの扱いはすぐに役に立った。襲う人間すべてを真っ向勝負で倒して行けた」
「マントはなんだ?お気に入りのようだが」
「あれは…マントはリヴァイがくれたんだ。人を殺しすぎて憲兵ににらまれて、あんまり顔を出すのは不味いからって。仮面は、両親の形見。マフラーは…今は地上で住んでる友達がくれた」
「なるほどな。お前が手放さないわけが分かった」

だからこそ、兵団服を着ているAに違和感があったのか、まじまじと見ていた。

「リヴァイとファーランは…イザベルの言葉を借りるなら兄貴だ。イザベルは可愛い妹」
「…俺たちを憎んでるか?」
「憎んでないって言ったらウソになる。でも、リヴァイが…家族が信じた調査兵団だ。僕も信じる」
「それは嬉しいな。これから多くの死を目の当たりにする。地下で苦しむ人々から、この壁の中すべての人間をすくう兵士にだ」
「話が僕には大きすぎるな」
「リヴァイは、そうは思ってないようだが?」
「は?」
「お前の立体起動の腕をほめていた。リヴァイほどの男が言うのだから、俺も見てみたいものだ」
「そのうち、な」
「あぁ、話せてよかった」

ミケと別れ、部屋に戻る。すでにリヴァイはいなかったため、自分の机に向かう。地下から持ってきたスケッチブック。アバロンがくれたものだ。その中には、イザベルやファーランの笑う顔、地下で笑う人々の顔、リヴァイの紅茶を飲む姿―――いろいろな顔が描いてあった。

「…久しぶりに描こうかな」

ペンを手に持ち、線を引いていく。新たに加わった顔は、ハンジとエルヴィンとミケだった。

「はぁ…」
「うまいな」
「っ!リヴァイか…びっくりした」
「アイツらに見せねぇのか?」
「別にいい」
「そうか。うまくいったか?」
「ハンジには絡まれたけどなんとかなった。ミケとは腹を割って喋ってきた」
「どうだった」
「とりあえず…いいやつらだった」
「そうか。よかったな」
「なぁリヴァイ」
「なんだ」
「ここの人間って、僕が女って知らないのか?」

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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2017年1月25日 7時) (レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です!頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます!決してなりすましではありません;;w心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2015年8月22日 23時

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