Wartime Karriere12 ページ14
「君が噂の血まみれドールか」
「誰だ」
きっ、と睨みつける。フードを脱いだ男の顔にAは見覚えがあった。そして、そのうしろから突然現れた男にも。
「ちっ、こんなとこにいやがったか」
Aを追ってきていた兵士に向かって悪態をつく男。それは、ずっとAが会いたかった人物。
「お前、リヴァイか？」
「…お前は変わんねぇな」
穏やかな口調とは裏腹に、顔は強張っている。
「リヴァイ、兵士やってたのか…」
「お前を勧誘しに来た」
「…はぁ？兵士にか？」
「当然だ」
一瞬、考える。リヴァイと一緒にはいたい。だが、Aがいなくなることによって地下街では卑劣な行為が繰り替えされてしまう。それでも、リヴァイといたかった。
「…わかった」
小さく答え、起き上がろうとする。だが、民家にぶつかった衝撃でよろける。
「おい、しっかりしろ」
リヴァイが支えてやっと歩ける程度だった。一度、Aの家に戻り、いろいろ身支度をする。そのまますぐに調査兵団本部へと向かった。
「リヴァイ、イザベルとファーランは？」
Aが質問をした時、リヴァイの目がかわった。
「…死んだ。巨人に食われた」
「っ…そうか」
「悪かった」
「…リヴァイのがつらい」
「俺は…大丈夫だ」
馬車の中の空気は重かった。エルヴィンは終始黙ったままだった。そのまま調査兵団本部につくと、部屋に案内された。
「ここがお前の部屋だ」
「…きれいだな」
「まぁな」
想像していた部屋よりも広く、なぜか生活感漂う匂いが充満していた。
「誰かと相部屋か」
「まぁな」
「そうか」
Aのスペースだと言われた個人の部屋に荷物を置いていく。ふと、手に持っていたナイフを思い出す。
「リヴァイ。これ」
「あぁ、それか…それはやる」
「え？」
「もう必要ないかもしれんが…欲しけりゃやる」
「じゃぁ、もらう」
机の上に自分のナイフとリヴァイのナイフを並べておく。イザベルが使ってたカップ、ファーランの気に入ってたコップ。一つずつ並べた。
「リヴァイ、準備できた…いつまでいるんだ？部屋の主、帰ってくるんじゃ？」
「何言ってる。部屋の主ならここにいる」
「もう一人が、だ」
「もう一人が、だが？」
「…え」
「ックク」
リヴァイは、あのときと何も変わらない笑い方で笑った。
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ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2017年1月25日 7時) (
レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です！頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます！決してなりすましではありません；；ｗ心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2015年8月22日 23時
