Wartime Karriere10 ページ12
リヴァイたちが地上に出ていってから一年、Aは家にこもりきっていた。それをいいことに悪商人たちが調子に乗って悪事を働いていた。そんなこととは知らずに家から久しぶりに出て歩いていたAは驚いた。
(なんで…こんなにも商人がしゃしゃってるんだ)
その答えは最近のロヴォフ失墜に関係していた。ロヴォフが管理していた階段が全て別の商人の手に渡った。その分だけ商人が増えたのだ。今じゃAは地下街の頂点に上り詰めていたのだが、その目を盗んで商人が人々を苦しめていた。
「うまく…いかなかったんだ。それならもうすぐ帰ってくるか」
その考えはすぐにかなった。意外な形で。Aは久しぶりに依頼をやろうと血まみれドールになっていた。いつものようにナイフで血管を切り裂く。そのナイフはリヴァイにもらったものではなく、ずっと使ってきたものだった。リヴァイのナイフは肌身離さず持っていた。
「さて…そろそろ家に帰ろうかな」
Aを捕まえに来た憲兵から奪った立体起動を使い、家に戻ろうとする。すると、兵士らしき人物がおってきた。
(…今日もか、こういう時って一人だとめんどくさいな)
憲兵ごときならかわせる。そう思い、軽く見ていた。だが、その予想は外れた。
(なんだよこいつら！詰められてる…！)
仕方なく本気で地下街を飛び回る。柱で急旋回してマントを見ようとする。
(隠された！？)
マントをずらし、見えないようにされた。つまり、ばれているということだ。
(誰だよ…まったく。…ん？)
後ろばかり気にしすぎたあまり、前に柱があるのに気がつかなかった。
(やべ―――っ！)
急旋回をし、なんとか衝突を免れたが、兵士らしき人物はまだ追ってきていた。家までつれていけないため、振り切ろうとする。
(相手は一人、いける！)
ガスをふかし、逃げようとする。だが、突然身体が重力に逆らえずに落ちていった。
(ガスが…おちる―――っ！)
だが、すぐ下に柔らかい素材の屋根があったため助かった。すぐさま体勢を立て直してナイフを構える。兵士の男はブレードを構えながらゆっくり近づいてくる。
「あいにく、僕は捕まる予定じゃないんだ！」
ナイフをふる、とみせかけ足をからめる。ブレードをナイフで防ぎながら相手の体勢を崩す。――が、力ではじき返され、民家の扉に激突した。兵士の男が近づく。
「…くそ…っ！」
Wartime Karriere11→←Wartime Karriere9
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミレン(プロフ) - カリンさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2017年1月25日 7時) (
レス) id: b76c4cbd4b (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 本当に楽しい作品です！頑張って下さい (2017年1月24日 23時) (レス) id: 156ef3ff5c (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - お気に入りの登録してくださった皆様、ありがとうございます！決してなりすましではありません；；ｗ心の底から目を腐らせてしまったことへのお詫びと、見てくださった感謝を申し上げたいと思います。 (2015年11月24日 23時) (レス) id: dbdaa525d4 (このIDを非表示/違反報告)
未恋ハンジ(プロフ) - ここに何かコメントおいてってくれると駄作者が犬のように喜んで駆けずり回ります☆ (2015年8月23日 16時) (レス) id: e4550b7e27 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：御煉 | 作成日時：2015年8月22日 23時
