手の届かない君だけど…。4 *A.Daiki*

97♯ ページ7

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ガチャ＿＿＿＿。









そう音が聞こえた後、あの人が部屋に入ってきた。







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『涼介さん……』









私がそう名前を呼ぶと、少し微笑みながら久しぶり、と言った涼介さん。




いのちゃんといい涼介さんといい、なんでこんなに早く来るんだろ？






『お久しぶりです。』


私はそう返した。







「あのさあかりちゃん、
いきなり質問して悪いんだけど……
あれから、なんかあった？」









確かにいきなりですね。







あれから。

多分それは、この前JUMPさんたちのメイクをした時からってことだろう。

なんかっていうのは…大ちゃんとのことかな。





なら、残念ながら特に何もない。




『いえ、特に何も…』









「そっ、か…。」





『はい。』









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………………………。









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え…なにこの沈黙。


どうすればいいんだろ。




涼介さんは、さっきからうつむいたまま。









『あの〜涼介さん…「Aちゃん」』








え？








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「俺さ…好き。


Aちゃんのこと。」









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『え…』







「あっ…ごめんごめん！

大丈夫、だめなの分かってて言ったから。俺が伝えたかっただけ。」









いや、そうじゃなくて…

えっと…涼介さんが私を好き…。

涼介さんが私を………


え、嘘でしょ。
信じられないんですけど。









『あの、えっと…』






「いや、ほんとごめんね？
Aちゃんは大ちゃんだけだもんな。


だからさ…俺を振ってください。」




え？




「俺、そうしないと多分諦められない気がして…。だから、お願い。」






そう私に向かって言う涼介さん。








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私は状況がよく分かっていないまま、
ごめんなさい。って、そう言った。

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