月夜に駆けよ、初出勤! ページ9
時計は今1時。仕事現場である現世に戻って、いよいよ私の初めてのバイトが幕を開けるのy…レオン「ちょーっと待ったァ!」
トモカ「わぁあ!今度は何!?」
レオン「お前、武器持ってねぇだろ?ほらよ。」
そう言って彼が差し出したのは、ナイフ?…しょぼっ!!
トモカ「えー…せめてかっこいいのにしてくださいよお…ボウガンとか!弓矢とか!」
レオン「ンなもん持ち合わせてたら逆にすげえわ!良いか?俺たちの仕事ってのはなぁ…」
彼が話し始めたとたん、場の雰囲気が変わった。生暖かくて…嫌な空気。
レオン「こういう仕事なんだよッ!!」
ザンッ…目の前で鋭い音がした。いきなり目の前に現れた「それ」は地面で苦しげな様子でバタついている。
悪霊「ギャアウゥウ…!」
シキミ「んー。この人は不法に現世にとどまる不届き者やんね。うちら死神こと『奪魂鬼(ダッコンキ)』は、こうやってさまよえる魂をあの世に残らず連れてく事がお仕事!捕まえやすい姿にするために、刈り取ってお化け足にするの!」
え、あれってそういう仕組み!?
シキミ「3時までまだ時間はあるからね…ガンガンいくよ!」
レオン「OK」
そういうと二人はそれぞれの武器を持って駆け出した。真夜中の住宅街には思ったより幽霊がたくさんいて、皆逃げたり、襲ってきてる奴もいる。シキミさんは薙刀を、レオンくんは大きな鎌を縦横無尽に振り回している。
レオン「おい!ぼーっとすんな!お前も動けェ!!」
トモカ「あっ、は、はい!!」
私もその言葉に押され、幽霊を追うことにした。とりあえず手ごろそうな…ネコの幽霊!これだ!!
私は気づかれないように、そーっと近づいた。そーっと、そーっ…ヤバいくしゃみ出る
トモカ「ふ…へ、ふぇっぷしぃ!」
ネコ幽霊「ニャギャ!?」
気づかれてネコの幽霊が逃げ出した…ヤバい、どうにかして捕まえなきゃ!パッと見は普通のネコだけど、時々宙に浮いたり、壁をすり抜けたりと、明らかに普通じゃない。
ネコ幽霊「ニャニャ〜ッ!!」
土管を潜って、塀を登って…もうダメ、体力追いつかない…ほぼ追いついてるのに力が入らず取り押されられない。その時、私は足がもつれてその場でコケた。あぁ…初出勤でこんなヘマを…そう思った。
ネコ幽霊「ニャギャァア!?」
…ん?そう思って前を見るとひょろっとしたお化け足。…やった!初めての捕獲!
その日は、私にとってのちょっと特別な思い出になった。
ラッキーアイテム
ティッシュケース
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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リリス(プロフ) - ルゼラさん» 別にえぇでー (2018年3月3日 11時) (レス) id: 784ce9f04f (このIDを非表示/違反報告)
ルゼラ(プロフ) - …といっても、ネーミングが若干それっぽいだけで性質は結構違うけどね。紛らわしいことしてごめんなさい… (2018年3月3日 3時) (レス) id: 037a52dd6b (このIDを非表示/違反報告)
リリス(プロフ) - やっほ、勘だが私達が登場しとらんか? (2018年3月3日 1時) (レス) id: 784ce9f04f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルゼラ | 作成日時:2018年1月14日 20時