左手 ページ33
貴方side
リ「俺を…俺たちを信じられないのか？頼れないか？」
貴「…」
リ「これは命令だ。
生きて帰るぞ」
そう言ってリヴァイは、私がいる鎧の巨人の手の手の隙間から自分の手を入れた。
まるでこの手をつかめと言うように。
リヴァイの手は血で汚れていた。
その手からここに来るまで足を怪我している中戦ったんだとわかった。
潔癖症なリヴァイらしくない。
今の私も無論同じ。
手袋をしていない私の右手は汚れている。
私は左手の手袋を外し、ポケットに入れるといつの間にかその左手をリヴァイが伸ばしている手の方に伸ばした。
無意識だった。
なぜ手袋を外したのか私には分からなかった。
でもそんなの関係ない。
今の私が思うのは、
リヴァイに触れたい……
暖かいあの手に…
私の伸ばした手はリヴァイの手に確かに触れた。
リ「ッ！」
けれどその瞬間、その手を切り裂くかのように鎧の巨人ライナーは揺れて、動き出した。
振り払うように。
アル／ミ「！？」
リ「！？ッ！くそ…」
その直後騒いでいたみんなの声が聞こえなくなっていた。
ベルトルトとエレンに話していたミカサもアルミンも。
そして、リヴァイも…
貴「リヴァイいいいいい！…」
何が起こったの…みんな、行きてる…よね？…
そして再びベルトルトはエレンを連れて私もいた鎧の巨人の手のなかから出て行った。
ベ「よしライナー、このままみんなを殺せ！」
！？
その時私の中の何かが壊れた。
みんなを殺す…？そんなの…ッ！？
べ「た、大量の巨人がこっち向かって来る。ライナー、守ってくれ！」
私は隙間から覗いた。
確かに巨人がこちらに向かってきている。
でもなぜこんなに…。
エル「ふんあっっ」
べ「！？」
先ほど叫び声が聞こえていたエルヴィンがその隙に、エレンとベルトルトをつないでいた紐を切り、落ちたエレンを立体機動装置を使いミカサが助けていた。
エルヴィン、腕がない…
もしかしてあの時の叫び声って…これのこと…
その瞬間私は鎧の巨人の手の中から出ていて、大量にこちらに向かっている巨人の群れに向かって私を投げた。
おそらく私を巨人の餌にして一次をしのごうとしたのだろう。
全「！？！？」
リ「Aー！？」
かすかにリヴァイの声も聞こえた。
生きていて、よかった…
ところで私はこのまま死ぬのかな…
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つーぼ - とてもいい作品だと思いますが、最新はまだでしょうか？ (2021年4月7日 13時) (
レス) id: f4d4b73c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいにゃー | 作成日時：2017年6月17日 22時
