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「ちょっと瑠璃川！ 何ボーッとしてんの！」
「あ、はい」
練習開始20分後、見事に私は対立している2年生の先輩に怒鳴られた。
2年生は私のことを多分良く思っていない。
というのも、私が「テニス経験者の癖に」、「実力が無い3年生の味方」をしているからだ。
──元々私は別に2年生も3年生も特別どっちかを尊敬しているとか、味方をしているとか、そういうのはなかった。
初めは1年生全員、2年生と3年生の間に流れる微妙な雰囲気の中で戸惑っていたが、次第に自分に優しい先輩の方へ流れて行った。
1年生は全員で4人いるけど、その中で私含めて3人が中学からテニスをやっている経験者。
1人だけ、高校からテニスを始めた美咲ちゃんという子がいて、その子が際立って練習についていけていなかった。
その美咲ちゃんを、3年生の如月先輩という人がほとんど付きっきりで練習の相手をしてくれた。
如月先輩も高校からテニスを始めた人で、頭も良くて人に何かを教えるということがとても上手い人だった。
如月先輩に支えられながら、美咲ちゃんはどんどん練習を積み重ねて、テニスが上手くなっていっている、と私は思っている。
けれど、2年生と、私と美咲ちゃん以外の1年生は、そんな美咲ちゃんと如月先輩を疎ましく思っているらしい。
未経験者の美咲ちゃんは、他の部員よりも軽い練習メニューをしている。
如月先輩もその美咲ちゃんに付き添っているから、必然的に練習量も未経験者の美咲ちゃんに合わせて、他の部員よりも少なくなっている。
それに対して、2年生は「手を抜いている」「練習してない」「3年生ってだけで練習量少なくても部長に怒られないの狡くない？」「あんな3年生に何で私たちがペコペコしなきゃいけないわけ？」と──。
如月先輩が元々テニス未経験者だったことも相俟って、「テニス経験者」と「テニス未経験者」で対立してしまい、お互いを敵視する空気がどんどん加速していった。
私も「テニス経験者」だ。
でも、頑張って皆に追いつこうとして必死に練習している美咲ちゃんの姿を見て、その美咲ちゃんを見放さないで根気よく練習メニューを組んでくれた如月先輩を見て、その2人をテニス未経験者だからといって馬鹿することはできないし、したくなかった。
美咲ちゃんと如月先輩が別メニューをこなしている間に繰り広げられる2人の悪口に参加したくなくて、2年生を避ける内に、自然と私も2年生に悪口を言われる対象になっていった。
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カルタ - めっちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください(^^)d (11月8日 4時) (
レス) id: c6ac64a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - aikaさん» コメントありがとうございます。いつか出ます。私生活多忙のため更新停止しておりますが、完結までさせるつもりはあります。読んで頂きありがとうございます。 (11月6日 22時) (レス) id: 47b3da0d46 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - ぬまひとさん» コメントありがとうございます。更新頑張ります。励みになります。 (11月6日 22時) (レス) id: 47b3da0d46 (このIDを非表示/違反報告)
aika(プロフ) - コメント失礼します。このお話の続きは出ますかね…。続きがとても気になります! (9月24日 22時) (レス) @page12 id: 7afaae3635 (このIDを非表示/違反報告)
ぬまひと(プロフ) - 初コメ失礼します！めっちゃ好きです！続きが、気になります(^^♪更新頑張ってください！ (2023年1月16日 4時) (レス) @page12 id: bada61d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚音
| 作成日時：2020年11月27日 23時
