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『…嶺亜くんもう起きてるの?』
あのまま行為の後はすぐに寝て朝になっていた。
目が覚めるとベッドに腰かけてスマホをいじっている嶺亜くんがいた。
嶺亜「うん、色々考えたんだけどさ」
『うん』
嶺亜「もう、やめなよこんなこと。
俺が言えたことじゃないけど。」
『…え?』
いきなりのことに頭が追いつかないのは寝起きだからだろうか。
嶺亜「こうやって色んな男と寝るの。
俺が選ばれないのは何となく想像つくけど、それでも少しでも俺だけのAになってくれる可能性あるならその可能性に賭けたい。」
『嶺亜くん、何言ってるの?』
嶺亜「Aはさ、薄々気づいてるんだろうけど俺初めて見た時からずーっとAのこと好きだったんだよ。
最初、Aから誘ってきてくれたときは俺のこと好きなんだと思って勝手に舞い上がって嬉しかったのにさ…
Aはあの時酔ってて覚えてないかもしれないけど、付き合うか聞いて1回俺振られてるからね」
そう寂しそうな顔で笑う嶺亜くん。
『嶺亜くん、私は嶺亜くんと今まで通りで…』
嶺亜「それは無理だよ。
Aはなんのために色んな男と寝てるの?
お金のためならお金持ちの男捕まえたらいい、大学の授業のためなら男遊びなんて辞めて毎日早く寝て起きればいい、違う?」
“なんのため”そう言われると分からない。
確かに私はなんのためにこんなことをしてるのか。
裏切られるのが怖い?
優越感に浸りたい?
嶺亜「嘘でも、俺と付き合うって言えばこの関係も続けられるのにAは言わないでしょ。
それは罪悪感があるから、そんなもの感じるならAはクズになるのには向いてないんだよ。」
言われてみればそうなのかもしれない。
嶺亜「A、何も言わなくていいから1度考え直して見てほしい。」
これまでに見た事のない嶺亜くんの真剣な眼差しは私の心を大きく揺さぶった。
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作者名:sina | 作成日時:2022年7月11日 2時