【鬼滅の刃】不死川家の長女です。【キメツ学園】Part2

71話 ＊リクエスト Part3-4 ページ22

sideA

先生のご自宅で夕飯を作ってます。

天元｢〜♪｣

先生はめっちゃ御機嫌です。

A『はい。どーぞ。』

天元｢美味そ〜♡｣

お酒飲んでますからね。

天元｢俺がなんでお前選んだか知ってるかぁ？｣

知りません。

数時間前まで冗談だと思ってました。

天元｢お前は覚えてねぇんだろうな。｣

？？

天元｢昔の記憶って忘れるよなぁ。｣

え？


side天元

まだ俺が学生だった頃

A『何してるんですか？』

声をかけてきたのは真っ白なチビ。

髪も肌も心も真っ白なチビ。

天元｢絵、描いてる。｣

A『お外で？』

天元｢悪ぃかよ。｣

A『珍しいと思っただけです。』

第1印象はマセガキ。

A『わー！綺麗ー！』

純粋な目で純粋な心で俺の絵を評価したのはコイツくらいで

A『どーやったら上手く描けますか！』

興味津々でニコニコして聞いてくるんだ。

天元｢しっかり観察すること。｣

A『しっかり観察……』

何回か同じ公園に行くと必ず寄ってくるんだ。

A『あ！お絵描きの先生！』

俺は別に先生じゃねぇよ。

天元｢お前、公園に1人で居るより学校で友達と遊べよ。｣

A『1人じゃないですよ！あとAは先生とおしゃべり好きです！』

俺個人を必要としたのはお前だけだった。

実弥｢Aー！｣

俺よりちょっと下ぐらいの男が来た。

A『お兄ちゃん！』

嬉しそうに走って俺を見て

A『先生！またね！』

大きく手を振って帰るんだ。


A『先生、今日は元気ないですね。』

ブランコを漕ぎながら俺を見る。

天元｢色々あんだよ。｣

A『難しいですねぇ。でも』

ブランコから飛び降りて

A『子どもの私でも先生の絵は誇っていい綺麗な作品だと思いますけど。』

コイツ…

俺が悩みを1発で当てやがった…

くっそ情けねぇ…

A『A、先生みたいに優しい人が好き！先生の絵も優しいから好き！』

天元｢そうかよ。｣

やっぱりコイツ、マセガキだ。

A『先生と結婚したいぐらい先生好き！だからお嫁さんにして！』

天元｢覚えてたらな。｣

A『ちゃんと迎えに来てよ！』



天元｢ちゃんと迎えに来たぞ、ばーか。｣

俺の意見無視したのはお前だろ。

自分の絵が評価したのは真っ白なガキ。

でも、その評価と心が冷めた俺を温めたんだ。

その温かさがどれほど俺を救ったかわかるか？

わかんねぇだろうな。

美術の教育免許取るぐらいに俺を動かしたんだよ。

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