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「Aは俺のこと嫌いかァ」
「はぁ…？」
不死川はそんな事を言い出した。
「正直に、答えてくれェ。嫌いかァ」
「答えて、どーするの」
「俺が楽になりたい」
「……？」
不死川の言っている意味が分からない。
「白黒ハッキリしてェんだ。俺はお前の考えてる事が分かんなくなっちまったァ。こーするしかねェと思ってる」
「嫌いって言ったら？」
「そーだな、俺的には時間が掛かるが受け止めるつもりではいるぜェ」
不死川が嫌いか、そうじゃないか。
「そんなの…」
キラ…………
言えなかった。
この先を言えば、きっと私が望んだ通りの生活になる筈なんだ。もう絡んでくることはない。自ら避けようと頑張らなくても、事は落ち着いてくれる筈なんだ。
なのに、言えない。
「どっちなんだァ」
「………っ、」
言わなきゃ、"嫌い"って言ってしまえ。
ぐ、と握りこぶしに力が入る。
「私は…き、きら───────」
「！？」
目の前の不死川がガタリと立ち上がる。
私、言え、た？ちゃんと。
顔をあげて不死川を捉えようとした瞬間
「なんで、お前がそんな顔すんだァ……。悪かった、泣くな」
抱きしめられていた。
泣いてる、？わたしが？
目元を拭うと、確かに濡れていた。
ぎゅ、と強く抱き寄せられてトントンと背中を優しく叩かれる。
あれ…いつの間にかまた逞しくなった気がする。こんなに大きかったっけ。この匂いは、なんだろう。香水？昔の柔軟剤の匂いと違う。
私の知らない不死川になっていた。
「………ちゃんと、聞こえた、？」
「ァ？…………聞こえてねェなぁ？」
意地の悪そうな声色だ。何となく、どんな顔をしているのか想像ができる。嘘だ、絶対聞こえてる筈なのに。
この時間だけ、昔の私達に戻ったようで物凄く安心してしまった。この温もりに、落ち着いてしまった。
ぎゅ、と無意識に不死川の服を掴む手に力が篭もる。
「…………あのね、」
「………ん」
「分かんない、って言ったら怒る…？」
「……んだそりゃ」
頭にずっしりと顎が乗せられて、硬い胸板に頭を押し付けられて押さえ込まれる。もっと、不死川の匂いがいっそう強くなった。
「しなずがわ…」
「なんだァ」
「………ぐるじい"…」
がっちりとした腕で押さえられてると次第に暑くて苦しくなってきた。あ、わり、と離れてくと同時にきゅー……と頭がくらくらした。
でもね、嫌じゃないの。
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ふぐひらめ - はぁああぁ……最高……(溢れ出る幸せ) (2021年12月5日 22時) (
レス) @page21 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
星空 - 続きが気になる！更新頑張って下さい！ (2021年3月5日 8時) (レス) id: 8e029f144e (このIDを非表示/違反報告)
あゆゆ - ぎゃぁぁぁぁっっ!!え、死ぬんだけど笑笑実弥が一番好きなのでもう心臓もげそう笑続きめちゃ気になるー!!更新頑張って下さい! (2020年11月28日 1時) (レス) id: b8364d44bb (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - 花さん» 小鳥ちゃんの愛称で呼んで頂けて嬉しいです…！ツンデレ小動物小鳥ちゃんこれからも宜しくお願いします！ (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - おはぎとだんごさん» 嬉しいです…（号泣） (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷雨 | 作成日時：2020年11月10日 13時
