▲10文字目 ページ12
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「………ぃ……い。……おい、着いたぞ、起きろ、」
ペチペチと頬を叩かれる感触がして、うすら目を開けるとドアップの不死川。
「………っ、ぎゃっ」
「うお、起きた。着いたぞお前んち。ここで合ってっかァ？」
後ろを見ればいつの間にか義勇もいなくて、私が最後だったようだ。
降りてキョロキョロと見回せばよく知った景色。
「……うん。合ってる」
「そーかァ」
目を瞑っておくつもりが、ほんとに寝るなんて。運転させておいて申し訳気持ちになった。
「お前結構遠いとこ住んでんのな、大学から」
「………まあ、ね」
都内は家賃が高くアクセスの良いとこを望めば望むほど値段は跳ね上がる。自分のバイト代で生活できる所を探したらそこそこ遠くなってしまった。乗り換え2つの二時間かけて毎日通っている。
「何時間かかんだァ？こっから大学」
「……2時間、かな」
「マジ……？毎日2時間かけて通ってんのか？」
わたし、何でこんな不死川と今日話してるんだろう。送ってもらったからか。捕まったからか。何でもいい離れなきゃ。
それじゃあ、とアパートの階段を上がろうとしたところで「待てェ」と腕を掴まれた。
待って、何で今日こんなに、絡まれて、
「っなに、こんどは」
「乗せてってやるよこれから」
「………は？」
「大学まで、朝。講義大体一緒だろォ。電車代かさむだろ毎日、俺が拾ってってやる」
そんな事を言い出した。
何考えてんの、この男。
「………べつに、いらない」
「いーから。乗ってけ」
「いらないって！」
「俺はお前が俺を避ける理由を話すまでこれから付き纏うつもりだけどォ？」
「意味分かんないっ…ほっといて！」
「ほっとける訳ねーだろ、勝手に突き放されたこっちの気持ち考えろォ。言うまで俺は止めねえぞ」
「────っ、」
あんたに、何が分かんのさ。
「…………たに、」
「あ？」
「…………あんたに！……実弥に！何がわかんのさ………ッ…！！！」
夜にも関わらず、叫びちらしてしまった。なんて近所迷惑な事してしまったんだろう。
それでも、悔しくて。
我慢できなかった。
ギリッと睨みつけてやると、不死川は存外嬉しそうな顔をしていた。
意味、わかんない。あんたは何でこんな時に笑ってんの。
「名前」
その言葉にハッとする。
わたし、勢い任せに─────────
ぽん、と宇髄とは違う大きな掌が頭に乗る。
「朝、8時に此処な」
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ふぐひらめ - はぁああぁ……最高……(溢れ出る幸せ) (2021年12月5日 22時) (
レス) @page21 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
星空 - 続きが気になる！更新頑張って下さい！ (2021年3月5日 8時) (レス) id: 8e029f144e (このIDを非表示/違反報告)
あゆゆ - ぎゃぁぁぁぁっっ!!え、死ぬんだけど笑笑実弥が一番好きなのでもう心臓もげそう笑続きめちゃ気になるー!!更新頑張って下さい! (2020年11月28日 1時) (レス) id: b8364d44bb (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - 花さん» 小鳥ちゃんの愛称で呼んで頂けて嬉しいです…！ツンデレ小動物小鳥ちゃんこれからも宜しくお願いします！ (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - おはぎとだんごさん» 嬉しいです…（号泣） (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷雨 | 作成日時：2020年11月10日 13時
