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103話 ページ4

sideA

穏やかな休日。

寝転がってくつろぐ兄弟。

玄弥「姉ちゃん、どこ行くの?」

よく見てるからか立ち上がる瞬間に気づく。

A『お茶でも飲もうかと…玄弥も要りますか?』

玄弥「うーん…良いや。」

実弥「くれー。」

はーい。

玄弥「俺もっ!」

あれ…?


玄弥と兄さんはよく互いを跨いで歩きます。

寝そべってるところをわざわざ跨がなくても…

玄弥「イッテ!!姉ちゃん!!兄貴がケツ蹴った!」

A『あらあら。』

自分は跨ぐくせに弟に跨がれるのは癪に障るのでしょうか。

玄弥「姉ちゃんっ!」

A『聞いてますよ。』

玄弥「姉ちゃんのバカー!」

えぇ……

A『痛いの痛いの飛んで行けーでもすれば良いんですか?』

玄弥「…」

不機嫌な顔をしてお茶を啜る。

A『寝ながらは気管に入りますよ。』

実弥「ん。」

飲んだ後に私の膝上で本の続きを読まないでください。

A『…』

私も本の続きを…

玄弥「…」

兄にちょっかい出してる…

玄弥「……」

兄は無反応ですね。

A『ふぅ…』

栞を挟む。

玄弥「姉ちゃんのバカぁ!」

え!?何事!?

泣いてます…

クッションを持って当ててきます。

A『なぁに。』

クッションを掴んで止めようとするとクッションを離してぬいぐるみを持って当ててきます。

いつの間にか、兄も普通の姿勢に戻ってます。

実弥「だから、姉ちゃんはただ集中してただけで玄弥を無視してたわけじゃねェ。」

玄弥「バカぁ!」

そんなに集中してたんですかね…

A『ごめんね、玄弥。』

玄弥「…」

不満そう…

A『ごめんね。』


あ、そうだ。

玄弥「…」

長引くタイプの機嫌の悪さですね…

部屋に行こ。

玄弥「…どこ行くの?」

A『部屋ですよ。』


そうだ、課題があったんだ。

やっちゃお。

―数十分後―

コンコンとドアをノックされました。

実弥「何してんだァ?」

A『課題ですが?』

実弥「玄弥の機嫌悪い。」

知ってます。

A『玄弥〜。』

2階から弟を呼びます。

あ、階段手前から顔出した…

玄弥「…何。」

機嫌悪いですね。

A『お姉ちゃんは今から玄弥を無視します。』

玄弥「ヤダっ!ダメ!」

すっごい速さで階段登ってきた…

ビックリです。

A『重たい……』

実弥「何してんだァ?」

部屋から別の本を持ってきた兄。

玄弥「姉ちゃんのバーカ…」

すぐへそを曲げる…

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2020年11月11日 21時

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