お金が8枚 ページ8
今日の1時限目は世界史。
世界史自体は面白いが、この先生の授業はつまらない。ただ教科書の内容を読むだけだから。そんなの誰でもできるっての。
あー 始まってから10分しか経ってないけど、眠くなって来た。
今日は天気が良くて、日も出ていて気持ちがいい。だから寝てもしょうがないと思う。つまんない授業をしてる先生も悪いし。
頬杖をつきながら聞いていると、眠くていつの間にか瞼を閉じていて、眠っていることがある。それに最悪なのは中途半端に起きること。
頬杖ついて寝るとバランスが取れなくて横に倒れそうになったりする。
その度にガタガタ机を揺らしているから、先生にバレていないかが心配だ。
あーもうやることない。
少し子供っぽいけど、と思いながらノートを切った。その小さい紙切れに“絵しりとり”とその下に絵を書いて瑞の机に置いた。
少しでも眠気を紛らわすために。
少し目を瞑って寝ているとすぐに紙は帰ってきた。その紙を開くと、“授業に集中”とだけ書かれていた。
えー、やってくんないの。と思ったが、いや まだ可能性はある。と切り替えた。
もう一度ノートの紙を切って、先程と同じことを書いてもう1回机に置いた。
瑞は少しツンデレ気質なところもある。だから次こそやってくれるだろう。
そして、瑞が紙に何かを書いている様子が見えたので、待つ間だけ寝ようと頬杖から腕枕に変え、瞼を閉じた。
、
目が覚めたのは頭に衝撃が来た時。
頭を抑えて起き上がった。
目の前には先生が出席簿を持って立っていた。その事から俺は起こった出来事を察することが出来た。
周りからはちらほら笑いが起こっていて、少し恥ずかしかった。
いつの間に世界史が終わったのだろう。でもなんで瑞は俺を起こしてくれなかったのだろうか。休憩もあったはずだから、絶対気付いたはずなのに。
瑞の事好きだけど、それとこれとは訳が違う。起こしてくれても良かったのに。
俺はとんとんと瑞の背中を叩き、それに気付いた瑞は此方を向いた。向かせたのは少し文句を言うため。だって起こして欲しかった。
「なぁ、なんで起こしてくれなかったの?」
「起こしたのに起きなかったのは誰?」
は?
俺はしばし呆然とした。
その間に瑞は鼻をフンと鳴らして前を向いてしまった。
やばい、俺...やっちまったかも。
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shinata(プロフ) - しろくまイルカさん» そんな事があるとは。凄く嬉しいです!お褒めの言をありがとうございます! (2018年4月14日 19時) (レス) id: a03130cb88 (このIDを非表示/違反報告)
しろくまイルカ - 右の星を押す→既に投票済みでした。この作品で前にもこんな事が… (2018年4月14日 14時) (レス) id: c6819d9008 (このIDを非表示/違反報告)
shinata(プロフ) - 椎名さん» すみません!ありがとうございます。すぐに訂正させていただきました! (2018年3月16日 0時) (レス) id: a03130cb88 (このIDを非表示/違反報告)
椎名(プロフ) - あの、多分ですが、瑞くんが京介くんを起こしてるシーンで今日って記載されていたのでもしかしたら間違えたのかな?と思ってコメントしました。お話面白いです!頑張ってください (2018年3月15日 23時) (レス) id: e8fd36654c (このIDを非表示/違反報告)
shinata(プロフ) - ルーさんさん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年3月14日 1時) (レス) id: a03130cb88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shinata | 作成日時:2018年3月5日 16時