【黒バス】制御不能な恋情を。2【赤司征十郎】

28.意識 ページ9

__________何が起こっているのだろう。




私の考えは、間違っていた？




征くんは、




やっぱり『あの時』の征くんだった？






……いや、違う。




今の征くんは、




私たちが出会った頃の、




征くんだ。




では




なぜ__________。







________________



__________



______




｢A｣



｢……っ｣



｢そんなに怯えるな。


オレは、君が考えているようなことは



しないよ｣




征くんが、優しく語りかけてくる。



……そんなことを言っても、

こんな所に私を閉じ込めてる時点で……。




｢不満そうな顔だね｣



｢……｣




今なら、



何でも見透かされそうな気がする。




｢……それにしても、

濡れたままではいけないな。


風呂に入れ｣





命じるような口調。




確かにお風呂には入りたいけど、



今はそんな気分じゃない。




何より、




征くんの部屋のお風呂なんて……



入れる気がしない。




｢い……や｣




無意識に、目をつぶっていた。





______殴られるんじゃないか。




そう、思ったのかもしれない。






……でも、



｢わがままなのも悪くないね」




征くんはそう呟いて、



慈しむように私を見つめた。




｢……でも、よかった｣




｢……？｣







また、征くんが笑う。









｢そう言ってくれるということは、



君はオレのこと『も』



意識してくれる、







ということだろう？｣

29.身勝手→←27.遡_赤司side_

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す