続き ページ16
怖くて、目をつぶる。俺に、車が突進してきている。
キキーッ！ブレーキ音。そして、何かにぶつかる音。
死を覚悟した。
…でもいくらたっても痛みが全く来ない。
死んでない？驚いて目を開け自分の汗だくの手を見る。
い、生きてる？
mb「おいだれか！救急車を！」
その声に振り返る。
そこには、血だらけになった大先生。
俺をかばった？いや、あんな短時間でできるはずがない。
でも現実。ここで血だらけになってるのは、俺じゃなくて彼。
sha「大先生？」
ut「シャ、シャオちゃん…。」
sha「やだっ大先生！死なないでっ！僕のせいで…僕のせいでっ！」
そう叫ぶ自分の手も真紅に染まっていく。手や足が震えて動かない。
ut「シャオちゃんのせいやないよ。お願い。泣かないで？シャオちゃんは笑ってるのが一番だよ。だから笑って？」
そういって俺の頬を伝う涙を手で拭ってくれる。その手も暖かくて。
もっともっと涙が出てくる。
その後何があったのだろうか。
俺はもう何も考えられなくて。ただただ救急車のサイレンが耳に響いて。
気がついたときにはもう次の日。
大先生の手術は成功し、病室ですやすや寝ている。
俺は気持ちよさそうに寝る大先生の目の前に立つ。
ut「ん…シャオちゃ」
寝言が聞こえてくる。俺の名前を呼んでくれる。
なにかの糸が切れたのだろうか。ポロポロと涙が止まらなくなってきた。
sha「大先生やっぱり俺は…此処にいちゃいけなかったんや。大先生の優しさに甘えてしまった。俺はもう行かなきゃ…ありがとう。大先生。俺を愛してくれて。」
つい現実から目を背けていた。
俺は、俺は普通の人間じゃない。
ガラリと病室のドアを閉めた。
俺は悪魔の血を引いている。
そして…愛する人の魂を糧としているのだ。
愛してしまうと、その人はいつか、死んでしまう。
それでだれも愛する事が、そして愛される事ができなくて。
初めて愛してくれて、愛す事ができた大先生に甘えてしまって。
大先生とこれ以上いたら。また涙が戻ってくる。
sha「ごめんな。大先生。」
ポツリとつぶやく。
その瞬間脳裏に大先生の言葉が聞こえてきた。
“シャオちゃんは笑ってるのが一番だよ。だから笑って？”
ゴシゴシと涙をふく。
近くで一緒にいることは出来ないけど…
sha「笑う、か。大先生。絶対に…忘れへんね。」
そういってニコリ、と笑ってみる。
胸の中の苦しさ、悲しさがすぅ…と消えていく気がした。
sha「今までありがとな。」
外には美しく雪が舞っていた＿
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あーちあ(プロフ) - たいやきさん» たいやきさん、コメントありがとうございます！かわいいshaちゃんを書くのが趣味です(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2023年1月9日 11時) (
レス) id: c941e8c409 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - この作品、超面白くて何回も見てます！！！！最新頑張ってください！！！！！shaちゃんが可愛すぎますっ♡マジ最高ですっ！！！！ (2022年10月19日 0時) (レス) @page17 id: 7b93dadd21 (このIDを非表示/違反報告)
あきら - ロッピ、、煽り組、、、ﾁｰﾝ(感想を伝える間もなく尊死) (2022年6月26日 16時) (レス) id: 59a8197af5 (このIDを非表示/違反報告)
あーちあ(プロフ) - 霜月さん» いえいえいえ！こちらこそ見てくださってありがとうございます！コメントまで！ロッピも煽り組もいいcpですよね〜(>ω<)尊い… (2021年10月15日 20時) (レス) id: 89bdb2b3c8 (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - HAHAHA☆ロッピと煽り組なんて私の推し組やないか☆ありがとうございますご馳走様でした(？？？) (2021年10月15日 16時) (レス) id: 4aa0d1b896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちあ | 作成日時：2020年7月20日 18時
