第16話…余裕 ページ19
僕は爽斗に言われたことに腹を立て外に出た。
行き先も決めることなく歩いているとShinesのみつきさんがカフェから出てくるのが見えたので声をかけた。
「みつきさんこんにちは」
「どうしたんだい?元気がないじゃないか桜呀くんのことで揉めたかい?それかユニット内で衝突とか」
「あ、いや… 」
「図星のようだね、私にはわかるよ。少し話そう」
みつきくんは鋭いからすぐ気づくんだよね…
僕が悩んでいる時はいつも相談相手になってくれるいい友人だと思う。
僕はみつきくんの行きつけの喫茶店へ移動し全て話した。
「という話なんですけど…」
「人間、他人の気持ちなんて察することは難しい。察することができる人間がいたとしてもごくわずかだよ。だから気にすることじゃない。でも君も追い込まれすぎじゃないかい?」
「確かにそうですね…」
「まぁ焦らないことだね、落ち着いて深呼吸をして周りを見渡せば案外分かるものだよ。とにかく頑張って叶汰くん。ユニット内でたまにはちゃんと話し合いなさい」
「ありがとうございます。なんだか立ち直れた気がします。」
僕は話を聞いてもらいどこか軽くなった感じがした。
きっと僕には余裕がなかった。
そうやって慰めてもらい僕は寮に戻りきちんと謝って桜呀の様子を見にいこうと思った。
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作者名:しんぐぅじ | 作者ホームページ:https://twitter.com/project00004?s=09
作成日時:2018年9月27日 15時