【WT】鏡花水月のイデオロギー【銀魂】

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「迅ちゃん！お、三雲くんアルネ！どうしたアルか？もしかして、しぶちょーの言ってた三雲くんアルカ？」

きらきらとした眼が緑川を撒いた三雲と迅の前に現れた。偶々本部に兄と訪れていた神楽であった。彼女は、クラスメートを興味津々に見る。

「おー、神楽。大仏さんがなんて言ったかは知らないけど、うん、三雲くんだよ。取り敢えず、司令のとこ行かないと行けないから。あ、沢村さん」

その後迅はセクハラをして、沢村に怒られていた。何時ものことである。よく警察に通報されないな。

「大仏には、きちんと言っといたアル！絶対、処分なんてされないアルヨ！」

神楽はそう言って、三雲の背中を叩いた。彼は、少し躊躇いがちに頷き、大仏達の待つ部屋へと迅、沢村達と共に赴いた。

三雲は、厳格な雰囲気に呑まれた。大仏の瞳が、ゆっくりと彼を捉える。そして、少し細められると小さく口元が微笑っていた。城戸の後ろにはいつの間にか三輪がいる。それは、彼が来る前に呼ばれたのであった。そして、城戸を見て口を開いた。

「うん、ごくろー三雲くん。本日二回も使ったことに色々と言いたいことはあるけど、今日はありがとさん。これだけは言っとくねー。だーれも言わないだろうから」

大仏は緊張感を持たぬ物言いに、三雲は拍子抜けした。忍田も、また同じように礼をいう。

「大仏、またお前は甘い！有無を言わさず、処罰するべきだ！こーいう馬鹿をあぶり出す為に、C級にトリガーを持たせちょるんじゃ」

「え、なんで私だけ。酷くない？ねぇ、忍田さんも言ったよ？え？泣くよ？」

そんな大仏に文句をいい、そう言ったのは鬼怒田だ。そして、そんな二人に対し、城戸は三雲を一瞥する。三雲に緊張感が走る。

「三雲くん、君は今日と同じことがあった場合どうするかね」

とても、無慈悲と言える質問が投げかけられた。

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