59/コワイものはコワイ ページ9
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「ねぇ、出てきてください。本当に撃っちゃいますよ〰」
既にバズーカを構える隊士達を前に、無反応の浪士達へと声をかけるA。
「土方さん、夕方のドラマの再放送始まっちゃいますよ」
「やべェ、ビデオ予約すんの忘れてた。さっさと済まそう、発射用意!!」
隊士達が焦点を合わせる。真選組側は準備万端──そう、攻撃する準備は。
次の瞬間、発射命令が出させる前に、「ドゴォォン」という音と共に、内側から襖が破れた。
「「!!」」
破り現れたのは、銀時・新八・神楽の三人。三人は真選組隊士達を素通りして走り抜ける。
「なっ…何やってんだ、止めろォォ!!」
「止めるならこの爆弾止めてくれェ!! 爆弾処理班とかさ…なんか、いるだろオイ!!」
銀時は真選組に見せる。手に持っていた、「00:10」という数字を表している爆弾を──
「おわァァァ。爆弾もってんぞ、コイツ」
爆弾を見た真選組は助ける所か、爆弾から逃げる。それ即ち、爆弾を持つ銀時から逃げる事と同義である。
「ちょっ、待て、オイぃぃぃ!!」
爆弾のタイマーを見ると、「00:06」を表していた。
「げっ!! あと6秒しかねェ!!」
「銀さん、窓、窓!!」
新八は正面にある窓を指差すが、どれだけ走っても、あと6秒では間に合わない距離。
「無理!! もう死ぬ!!」
「銀ちゃん、歯ァくいしばるネ」
「!」
神楽は日傘を
「ほあちゃアアアアア!!」
「ぬわァァァァァ!!」
「ふんぐっ!!」
後1秒と表した爆弾を、銀時は上へと投げる。刹那、爆弾は誰もいない上空で爆発した。爆発で生じた煙が立ち込み、銀時の姿が消える。
「ぎっ…銀さーん!!」
「銀ちゃん、さよ〰よな〰!!」
中にいる者、外にいる者全員が無言で見つめる。
Aもそのうちの一人で、未だ立ち込める煙を見つめる。その最中、頭の中で“声”が響いた。聞いた事のない男の声。
「美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで、美しく生きようじゃねーか」
その“声”が言い終えると同時に、煙が晴れる。そこから見えたのは──
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真代 - 面白かったです!これからの展開楽しみにしてます。連載頑張ってください! (2023年1月14日 0時) (レス) @page37 id: edcb4d77ca (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - すごく面白いです! 更新頑張ってください! (2019年8月24日 22時) (レス) id: 03c8d67e55 (このIDを非表示/違反報告)
零夜シイ(プロフ) - ナシさん» ありがとうございます!(何度も言いますが)飽きっぽいですが頑張れるだけ頑張ります!なので、これからもよろしくお願いします! (2019年3月21日 20時) (レス) id: 4f3e692970 (このIDを非表示/違反報告)
ナシ(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも応援してますので、更新頑張ってください!! (2019年3月21日 20時) (レス) id: e3d5fe9d17 (このIDを非表示/違反報告)
零夜シイ(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!これからもどんどん書いていきたいと思いますが……出来るかなァ… (2019年3月17日 17時) (レス) id: 4f3e692970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天閑 | 作成日時:2019年3月15日 15時