【銀魂】四葉の魂 ｰ 2

72/とても長い一日の内容 ページ22

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「この二人のうち、一人は攘夷党の桂だという情報が入っている。まァ、こんな芸当ができるのは、奴ぐらいしかいまい。春雨の連中は、大量の麻薬を江戸に持ち込み売りさばいていた。攘夷党じゃなくても、連中を許せんのはわかる。だが問題はここからだ」

「幕府絡みですか？」


Aが気怠げに聞くと、近藤は無言で頷いた。


「Aの言う通り、その麻薬の密売に、幕府の官僚が一枚かんでいたとの噂がある。麻薬の売買を円滑に行えるよう協力する代わりに、利益の一部を海賊から受けとっていたというものだ」


"噂"とは言うが、幕府の官僚が絡んでいるのであれば、真偽は定かではなくとも、権力で"無かった事"にして、この一件を抹殺するだろう。

しかし、それはあくまで幕府側の人間(・・・・・・)や(・)一般市民(・・・・)に(・)関(・)し(・)て(・)は(・)、の話だ。


「真偽のほどは定かじゃないが、江戸に散らばる攘夷浪士は噂を聞きつけ、『奸賊(かんぞく)討つべし』と暗殺を画策している」


ただでさえ天人を敵視している攘夷浪士が、天人が所属する宇宙海賊"春雨"が自分たちの領土で麻薬を売りさばき、さらにそこに幕府の官僚が一枚かんでいたと聞けば、"噂"だったとしても攻めに来るだろう。

そして、真選組は、幕府に属し、攘夷浪士を狩る警察。ならば、やる事は決まっている。例え相手がどんな外道でも。だからこそ──


「真選組(オレたち)の出番だ」

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