証人尋問 �� ページ21
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「だってユーゴくん、ただ常識があるんじゃなくって”慈悲の精神”の持ち主ッスもん。まずは疑ってかかるでしょ」
『慈悲の精神の前に跪いているのは私もですが、』
「はいはーい、静粛に！」
どこから持ち出したのか、(おそらくオンボロ寮のガラクタである)木製のガベルでAの頭を何度も叩いた。司会者気取りの次は裁判官の真似か。Aはエースの手から木槌を取り上げた。
「第一、Aくんってすぐ他人を信用してホイホイついてっちゃうじゃないッスか。この学園にいる限り、全ての人間に細心の注意を払うべきッスよ。女の子なら尚更」
「助かります〜！コイツオレらが言っても全く言うこときかないんで、先輩が叱ってくれるのが一番効くんすよ〜」
『あ〜もう、うるさいうるさい！』
ラギーの意見は「良い奴だけど信用ならない」ということだ。さっさと次へ行こう。Aは急かすようにエースの背を押した。
「あ、ちょっとAくん！」
『はい、どうかしましたか？』
「ユーゴくんのことだけど、」
まだ何かあるのか、Aはきょとんと首を傾げた。ラギーは呆れたようにも心配しているようにも取れる溜息をついた。
「結局大事なのは、自分が何を信じたいかってことッスから」
『……はい、ありがとうございます。』
またレオナさんにも会いに行きますね！と言い残して、監督生たちの方へまた走った。ラギーは後ろで手を振っていた。
監督生たちと合流すると、彼らは購買部で固まっていて、何やら誰かと話しているように見えた。Aが後ろからおーいと声をかけると、振り返った皆の間から、見知った顔が見えた。
『リドル先輩、お久しぶりです』
「ああ、A……うん、無事そうで何よりだね」
『ご心配おかけして申し訳ないです』
「丁度寮へ帰るところだったらしい。手短に済まそう」
「別に急ぎの用事はないし気を遣わなくてもいいけど、良い心がけだね、デュース」
Aはまた、一からリドルに説明した。話を聞いた彼は、顔を真っ赤にして今にも湯気が出そうなほど怒りを顕にした。ラギーが割と平然としていた分、Aたちは余計に驚いた。
「そんな大事なこと、なんでもっと早く言わなかったんだい！？」
『ただのイタズラがここまで発展するなんて思わなくて……』
先輩に話を聞きにきたはずなのに会う人会う人から叱られている気がする。Aが首を傾げていると、リドルは「ちゃんとお聞き！！！」と金切り声を上げた。
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天(そら)(プロフ) - ｍさん» コメントありがとうございます。この作品は自分の夢と妄想でできた自分のための夢小説なので、自分以外の誰かから評価をいただけるのは本当に嬉しいです。自己満足の作品のため期待に添えるかわかりませんが、最後までどうぞ見届けてください。 (6月4日 22時) (
レス) id: 6c60cd58bf (このIDを非表示/違反報告)
ｍ(プロフ) - コメント失礼します。作品の中に惹き込まれ、いつの間にか一日中読んでいました。こんなにも綺麗で面白いお話に出会え、心から嬉しいなと思います。これからの展開や夢主の心境の変化等、ワクワクすることでいっぱいです。これからも心から応援しております。 (6月4日 15時) (レス) @page19 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天 | 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/_sora_fleur
作成日時：2023年5月14日 15時
