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続 備考(過去・誕生日) ページ11

*過去
イスカリオテの父と一般人の母の元で生まれた。その後に生まれた弟妹二人も含めて、仲のいい家族で、彼は確かに愛されていた。優しい母が好きだったし、弟妹は可愛かったし、いつか父のように強くなってみんなを守りたいと考えていた。
しかし、父親が悪魔討伐の際に亡くなり、それから間も無く、彼が強く育つ前に、母と弟妹が暮らす場所まで悪魔に襲われた。まだ小さい弟妹を父の代わりに守り、母を支えて生きていこう、だってお兄ちゃんだから。そう考えていた矢先のこと、彼は守るべき家族を全て失ったのだ。
彼は自分の弱さを恨み、憎み、悔やみ、家族を失ったことを悲しんだ。
オレがもっと父さんに追いつくほど大きければ、強ければ、母さんも弟も妹もみんな、守れたかもしれないのに。だってオレにはその力があったはずなんだ!
彼が強い人や男らしい人に憧れているのは、生き急ぐように鍛錬漬けの日々を送っているのは、停滞を苦手としているのは、全てこの経験が根本にあるからである。
早く強くなりたい。弱いままの自分では守れない。強くて、男らしくて、そういう頼もしさを手に入れたい。だってそんなふうだったら、きっと家族を守れた。
そんな彼が、折れずに今でも戦っているのは、自分の家族の分まで他の人を守ろうと考えてのことである。彼は落ち込むことをよしとしなかった。
だって、自分はお兄ちゃんだから、笑顔が似合うねって、レオが笑うと元気になるよと言われたから。
彼を奮起させたのはそんな、家族の言葉だった。それから彼はがむしゃらに前進を続けている。今度こそ大切な人を守るために、理想の背中に追いつけるように、立ち止まっている時間が惜しいから。


*誕生日
3月23日
誕生花は「タンポポ」「デルフィニウム」「グラジオラス」など。

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作者名:氷渡ミオ | 作成日時:2022年8月5日 8時

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