【Dr.STONE】歌声に想いをのせて

voice.15 ページ19

私の復活から数日がたった。私は科学大好き千空や体力が無限大にある大樹みたいに何かに特化しているわけではない。
ただ、一応コンサートとか開いてたりもしたから大樹程ではないが体力はあるし、ずっと千空の隣で千空の実験を見てきたので化学そのものは分からなくても千空がなにを欲しているかというのはわかるので、二人のサポート的な立場になっている。
特に狩りに関しては、生き物の気配を千空や大樹より早く感じ取ることが出来るので、私のサポートのおかげで以前より効率よく狩りができるようになったらしい。

あと、一応女の子だからね、家庭科の授業とかもあったから杠程ではないけど千空や大樹よりは器用なので服作ったりとか土器作ったりとかはメインで行っている。


「おい、てめえら、そろそろぶどうがワインになってるころだぜ」
「[ぶどう？ワイン？]」
「ここの裏手にぶどうがあってな！それでワインを作ったんだぞ！俺はぶどうを潰しただけだかな！」


裏手って言うと奇跡の洞窟の辺りか、そんなところにぶどうなんてあったんだね。ていうか、千空ってワインまで作れるんだね、なんかもう流石としかいいようがないね？
聞くところによると、石化復活液をつくるのに硝酸のアルコールを使ってナイタール液？とかいうやつを作って実験したいというのがきっかけでワインを作ったらしい。


「[なんだ、飲むのかと思ってびっくりした]」
「ククク、飲むぞ」
「なにい！飲むのか！」
「とっくに3700歳超えてんだいけんだろ」


いやー、そういう事じゃないと思うんだけど。だって身体は高校生のままなんでしょ？本当にいいのかなあ…という私の疑問をよそにその夜はみんなでワインの試飲会をしたのだった。


「おお！思ったよりイケんじゃねえか。市販品の約100億倍酷ぇがな！」
「ワインって！ブドウさえあればこんなに簡単に出来るもんだとは…！Aもどうだ！」
「[うーん、まあ、飲んでみようかな？]」


なんか千空が市販品のとか変なこと言っていたような気がしたが(飲んだことあるのかな？)まあ、せっかくだからと飲んでみることにした。
初めてのお酒に少し様子を伺いながらとりあえずワインの上辺だけをペロリと舐めてみる。


「[意外と美味しいね]」
「おお、Aもいけるのか！ほら、まだまだあるぞ！飲め飲め！」


なんて、大樹にすすめられるままに飲んでいたら意識が無くなっていた。

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