三百四十五話 ページ17
やがて昼になった。
食堂で、シャッター音が鳴る。
吊戯「あっ、いいね――いい顔だね! 世界一ラーメンが似合うね!
イケメンだねー、ラーメン大使になれそうだね!
妹ちゃんも写っちゃおうか? はっは!」
クロがラーメンをすするたび、写真を一枚一枚撮っていた。
いつも写真に撮られながら食べるなんてことがないからか、食べにくそうにしている。
吊戯「ちょっと微笑んでみようか! にこっ♥」
真昼「…あの、何してるんですか…?」
吊戯「怠惰の真祖と行動するなんてレアだからさ。たくさん資料撮ってこいって言われて〜〜」
真昼「資料…?;」
昼になっていきなりクロの写真を撮り出したことに困惑し、兄ちゃんが質問した。
…ラーメンを食べている姿は、資料になるのだろうか。
真昼「あの…御園達は捕まったままなんですか」
吊戯「心配しなくても、快適に過ごしてると思うよ?
手荒なことはしてないはずだよ
こっちの計画が済むまで、大人しくしてればいいんだから」
デジカメの写真を整理しながら言う。
…そうだ、ペースに乗せられて忘れてたけど、
下位を殺させないために働くことになったんだ。
大してできることもないから、作戦を阻止できるように考えておこう。
「吊戯、トマト食うか」
吊戯「もらう〜」
「パン半分あげるよー」
吊戯「わーい♥」
吊戯さんは他の職員から、いらないものを貰っている。
ちょっと失礼だけど、こんな人が下位を殺せるなんて思わないけどなあ。
弓景「コラァ、吊戯ィ
残飯漁るカラスみてーなマネやめろっつってんだろが」
吊戯「弓ちゃん! オゴリ?」
弓景「貸しだボケ」
そう言いつつゼリー飲料を差し出した。
昼食やトマト、パンにゼリー…たくさん貰ってるけど食べられるのかな。
「出た、月満の三男」
「気をつけて、胸ばっか見てくるよ!」
弓景「あ゛?」
吊戯「弓ちゃんは黒髪ロング好きだから狙われるよ〜」
「「イヤ〜〜〜〜〜〜(引)」」
現れた弓景さんに対し、二人の女性職員が冗談を言い始める。
二人は吊戯さんの言葉を聞き、あからさまにドン引きしているように声を出した。
弓景「な――にがイヤ〜〜だ、告るぞコラァ」
吊戯「イヤ〜〜〜〜〜〜(笑)」
変なワッペンといい、どういう脅し方なんだろうか。
同じように吊戯さんも声を出す。
でも高校生がここにいるのに、他の職員は何も言わないなんて
既に知ってるっていうのもあるかもしれないけど、
子供が働いているのは当たり前なのかも。
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識玖(プロフ) - ハムハムさん» コメントありがとうございます!いえいえ、ご指摘いただけて嬉しいですm(_ _)m 今現在、必要な部分を一巻から多めに書かせていただいております。アドバイスなどありがとうございました! (2016年9月23日 19時) (レス) id: ec5b32c672 (このIDを非表示/違反報告)
ハムハム - あと夢主を多くだすなら漫画の場面全て書くのではなく、夢主の行動がわかる必要な部分をなるべく書くようにするといいとおもいます!更新頑張って下さい! (2016年9月22日 21時) (レス) id: 895fe76255 (このIDを非表示/違反報告)
ハムハム - いつも楽しく読ませていただいております!355話のフードを咥えさえる理由何ですが“痛みに耐えるため”ではなく“舌を噛むことを防ぐため”です!ハツコメなのにいきなりの指摘で申し訳ありません! (2016年9月22日 21時) (レス) id: 895fe76255 (このIDを非表示/違反報告)
識玖(プロフ) - マリモルンさん» コメントありがとうございます!やはり妹さんの出番少ないですよね; 無理に入れると矛盾が生じてしまうのが怖いので、なるべく発言は心の中にしていました・・・せめて真昼などの身近な人達と一緒のときはなるべく話させるようにさせていただきます! (2016年2月11日 19時) (レス) id: ec5b32c672 (このIDを非表示/違反報告)
マリモルン(プロフ) - いつも読んでます!!でも少し欲を言うならもう少し夢主を出していただけると嬉しいです。夢小説なのでその主人公が出ていないのは夢小説と言えるのでしょうか...意見してしまい申し訳ありませんでしたこれからもがんばってください! (2016年2月11日 7時) (レス) id: 5e0941f9d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:識玖 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/silky04062/
作成日時:2016年1月30日 22時