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No side
「シェリングを読まれたことは?......ナッシュに、キッシンジャーは?」
「いずれも戦略論の研究家ですねぇ。昔誰かに教え込まれた。」
太宰治が話へと入り込み、森を指す様な物言いで誰かを指す。
「孫子なら読むが。」
「国家戦争と我々の様な非合法の抗争には共通点があります。」
「協定違反をしても罰する者がいない。停戦の約束を突然ポートマフィアが破ったら?探偵社が裏切ったら?」
捲し立てるように論理的な話を口に出す。
「損するのは停戦協定を信じた方のみ。先に裏切った方が利益を得る状況下では、限定的停戦は成立しない。有るとすれば、完全な協調だが……」
「それもありえない…」
「その通り。ポートマフィアは面子と恩讐の組織。部下には面目をつぶされたものも多いからねぇ」
「私の部下も何度も殺されかけているが?」
「だが死んではいない。ポートマフィアとして恥ずべき限りだ。」
「では、こうするのはどうだ?」
日本刀を手にかけ、攻撃を示す型をとる。
「今ここで、全ての過去を清算する…!」
攻撃を仕掛けてくると理解した黒蜥蜴の面々である銀と立原道造は銃と短刀を握り、掃除屋のAも警戒を強めレイピアを手にかけるが、呆気もなく黒蜥蜴の武器は福沢の剣に切られてしまう。
其の儘、森鴎外へと攻撃を進めようとするが、瞬時に森は背後へと回りメスを首元に当てる。
「刀は捨てたはずでは?弧剣士銀狼。福沢殿」
そう言う森の首元には刀の鋒が当てられている。
「メスで人を殺す不敬は相変わらずだな。森先生。相変わらずの幼女趣味か?」
「相変わらず猫と喋っているので?」
ニヒルな笑みを浮かべる森の顔は違和感を察知した顔に変わる。
緑色に光るの雪の様な者が降った後、そこにあった福沢諭吉の姿は消える。
「立体映像の異能か……」
「楽しい会議でした。続きはいずれ、戦場で。」
「今夜探偵社はQの奪還に動く」
「それが?」
「今夜だけは邪魔をするな。お互いのために。」
「なぜ?」
「それが我々唯一の共通点だからだ。この街を愛している……」
「この街に生き、街を守り組織として、異国の異能力者に街を焼かせるわけにはゆかぬ。」
「ギルドは強い。探偵社には勝てません。と言うことで太宰くん!幹部に戻る勧誘話はまだ生てるからね。」
薄っぺらい笑顔を向け、どこぞの鈴谷の様な勧誘文句を発する。
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シリコン寿司(プロフ) - コメントありがとうございます!このコメントを励みに頑張ります (5月19日 1時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃尾多希(プロフ) - ギルド編お疲れ様です!とっても面白かったです!続き楽しみにしてますね! (5月18日 22時) (レス) @page11 id: 3e211502f2 (このIDを非表示/違反報告)
シリコン寿司(プロフ) - 外し忘れてました!すみません!報告ありがとうございます!!! (2023年3月26日 20時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年3月26日 18時) (レス) id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリコン寿司 | 作成日時:2023年3月23日 2時