なんと愉快な日常か(血の女王、彫刻師) ページ11
「ちゃんリパ、ジョカち…しゃびびにうじじ…ちゃんルキにロビち…、複雑すぎない？」
「いえ、彼女らしくて私は好きでしてよ」
女王様がそんな笑顔で彼女の付けたあだ名を肯定したのは予想外だった。私が荘園に来る前にも聞いたことないような呼び方をするあの子の気持ちが私には分からなかった。
「貴女がどう呼ばれてるか知って言ってるの？」
「最初は驚いたけど暫くしたら慣れてしまったわ。ほらご覧なさい、彼女に呼ばれたら誰でも笑顔になってますわ」
女王様が振り向いた方向を見てみると新しく入った漁師と破輪に彼女があだ名を付けていた。グレっちにウィルるんというあだ名に2人は驚いているが響きが面白いだの嬉しいだのと喜んでいたのだ。
「あの方たちに限らず彼女があだ名を付けると誰もが嬉しそうにするのよ、だって彼女が来てからここの雰囲気はだいぶ和らいだのよ」
「あ、ちゃんマリとガラちょいた！！」
そんな話をしていたら私たちのマスターが来た。息をぜぇぜぇ切らしているからきっとなにかやらかして私たちに助けを求めてるのだろう。
「いやさっきね、ジョが寝てたからさ…めちゃくちゃ可愛くしたらサーベルぶんぶん回して走ってくんの！」
そう言いながら女王様の影に隠れる彼女は年頃の少女の姿なのになんだか純粋で子どもっぽかった。
「あらあら、ガラテアさんどうします？」
「貴女の好きにしたら？」
「わかりました。A、女王の命令です。謝りに行きなさい」
「慈悲をくれよちゃんマリ〜！ガラちょも助けて！？」
「それは無理ね」
そう言って彼女をぐいっと押し出すと髪飾りを沢山つけて走ってきた写真家が彼女を抱え込みずかずかと別部屋に連行して行った。
きっと部屋から彼女は逃げ出すんだろうなと考えながら私たちはチェスの続きを再開した。
ホラー好きギャルと切り裂き魔(リッパー)→←あほのこ観察日記(ミニ魔トカゲ、魔トカゲ)
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薄荷ゼリー(プロフ) - 通りすがりさん» コメントありがとうございます、更新率は低下してますが今後もご愛読頂ければ思いますm(*_ _)m (2021年12月28日 12時) (
レス) id: a93fc2bc72 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ドキドキする話やクスッとくる話、色々あって読んでてとても楽しいです！（≧∇≦）応援してます⸝⋆* (2021年11月20日 15時) (レス) @page11 id: 2f87ec2489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄荷ゼリー | 作成日時：2021年6月14日 20時
