荘園の果てに約束されたもの【短編集】

あほのこ観察日記(ミニ魔トカゲ、魔トカゲ) ページ10

○月✕日
ルキノさんにペットの観察日記をつけて欲しいと頼まれたので今日からミニルキノちゃんの観察日記をつけることにした。今日のミニルキノちゃんは何も無い場所で何度か転んでいた。でも泣かずにまた起き上がっていた。

○月△日
今日もミニルキノちゃんを観察してみる。試合中、私がチェイスを引くとぴょんぴょんと付いてくるが途中興味を惹かれるものを見つけてしまい私から離れてしまった。私がミニルキノちゃんを追いかけてしまい試合は引き分けになった。私を吊る時、相手のベインはめちゃくちゃ申し訳なさそうな顔をしていた。

○月□日
ミニルキノちゃんがいない、と思ったらハンター居館で寛いでいた。お前のおうちはそっちじゃないよ。

△月○日
今日もミニルキノちゃんはしっぽを追いかけ回して自分の目を回していた。

―――――――――

「…本当にこやつは私の分身なのか？」

私のつけた観察日記を読みながらルキノさんはため息をついた。そんな本人を目の前にミニルキノちゃんは満面の笑みでふしぎなおどりを踊っていた。

「観察日記と言うよりは行動日記だな…、まぁいいだろう、後で私からナイチンゲールに確認する」

もっとこいつが賢い分身になれるかどうかをね、と渋い顔で彼は呟きミニルキノちゃんを見つめた。

「…案外似てたりするかもしれませんよ？」

「みにゃ！！」

「…それはどうかな」

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