君の好みは知っている（占い師） ページ8
「ん……おいしい、イライの作るお菓子全部好き…」
「ふふ、君の口に合うなら良かった」
食堂の時計が示すのは午後3時。私は試合終わりのAをこの場所に呼び、先程できたアップルパイの試食を頼んでいた。ちなみにいつもとは違う彼女好みの味にこっそり変えたのは秘密だ。
「にしてもイライのアップルパイってさ…なんかこう、優しい味がしたんだけど今日は違うような気がする…」
「今日はカスタードクリームを抜いてみてシナモンを多めにしてみたんだ、Aは好きだろう？シナモン多めのアップルパイ」
目隠しをしてて良かった、と思った。今の私の目はとてつもなく緩んでいてだらしないから他のサバイバーに見られたらからかわれるだろう。すると私の言葉にAは大好きだよ、と一言微笑んで食べ続けている。
Aの事は私が荘園の中で1番分かっている。好きな物や嫌いな物、特技や趣味…好みも熟知している。殆どは天眼のお陰かもしれない、今までは恨んでいたこの力も有効活用すればこんな素晴らしいことも出来たのだ。
「そう言えば、イライはアップルパイ…食べないの？」
「あ、あぁ…私は君が食べる姿を見たかったからね」
「ふーん…あ！じゃあ…あーんして？」
天眼でも予想ができなかった事態だった。彼女がパイを1口分切り分けフォークを刺すと私の口元へ運んできたのだった。私は訳が分からなかったが彼女の言う通り口を開いた。
「ん、おいしい…おいしいねA」
「へへ、イライは私のことをよく知ってるけど行動とかは時々予測できないんだね。ほら…顔少し赤いよ？」
そう言いながら柔らかく微笑む彼女に私は顔を赤くしてフードを深く被ることしか出来なかった。隣にいた相棒は私を揶揄うように覗き込んできた。
協力狩りのお相手は（白黒無常、リッパー）→←れっつばとる！（傭兵、探鉱者）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mase(プロフ) - みこさん» レスが遅れてすみません、ホセさんのお話はいつもより感情移入しながら書いたので喜んでくださって嬉しいです！ (2021年3月28日 23時) (
レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あぁ。ホセ、これからも幸せに生きて！！！ ホセの話めちゃめちゃ好きです！！ (2020年9月25日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» あまりウィルを書いたことがなかったので楽しかったです、リクエストありがとうございました！ (2020年9月12日 0時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - …ウッ！ウィリアムがかわいい。すき。ありがとうございます！！！ (2020年9月6日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» リクエストありがとうございます、遅くなるかもしれませんが書かせて頂きますね！ (2020年8月30日 16時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：浅縹 | 作成日時：2020年4月18日 1時
