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伯爵たちに誘われて ページ27

快適ではない空の旅を楽しんでたら屋敷に着いた。乱れた髪をちょいちょい直してもらって呼吸を整えてから屋敷の扉をノックする。

「もしかしてトカゲ男…この小娘を連れてきたのか?」

「あぁ、道でふらついてた吸血鬼に襲われてたついでにな」

扉から出てきた白髪で端正な顔立ちの吸血鬼が私を迎え入れてくれた。扉が閉まる瞬間、トカゲ男が心配そうに私を見た気がしたがそれもすぐ見られなくなってしまった。
彼に案内されて大広間に出る。そこには豪華な衣装を身にまとった伯爵らしき大男が1人座っていた。

「よく来てくれましたね、近くの村や街にも招待状を出していましたが皆怖がってこの屋敷に足を運んでくれないんですよ…」

「それはお前あんな悪趣味な手紙を渡したら人間らは怖がるだろう…」

「黙れ悪趣味野郎…おっと失礼、丁度貴女をもてなすディナーの用意が出来ました。さぁ…召し上がってくださいね」

屋敷で出される料理はどれも豪華だった。かぼちゃのポタージュにローストビーフという馴染み深い料理から珍しいものまで食前酒も最高で、デザートのケーキも初めて食べたような味だったけど絶品だった。

「ご馳走様でした、とても美味しかったです…」

「えぇ、えぇ…!それはそうでしょう!そうだ迷子のレディ、お名前を聞いても…?」

名前を聞かれてしまうのは仕方ないことだろう、でもやはり私はまだ恐怖心が拭えてなくて名前を言うことは出来なかった。そのまま硬直していると伯爵が困ったように近づいてきて私の顔を覗き見た。すると突然何処から現れた犬が伯爵の頭に飛び乗りがぶがぶ噛み付いてたのだ。

「なんですかこの犬……!?!?」

犬を取り払った伯爵だがその犬を見て震え始めた、近くに居た血の剣も動揺してワインを零している。
彼らの目線を辿っていくとそこには昼頃にお手紙を届けに来た配達員さんに似た人がにっこりとこちらを見つめていた。

頭が上がらない伯爵たちと10月31日→←夜の徘徊人たち



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設定タグ:第五人格 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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Mase(プロフ) - みこさん» レスが遅れてすみません、ホセさんのお話はいつもより感情移入しながら書いたので喜んでくださって嬉しいです! (2021年3月28日 23時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あぁ。ホセ、これからも幸せに生きて!!! ホセの話めちゃめちゃ好きです!! (2020年9月25日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» あまりウィルを書いたことがなかったので楽しかったです、リクエストありがとうございました! (2020年9月12日 0時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - …ウッ!ウィリアムがかわいい。すき。ありがとうございます!!! (2020年9月6日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» リクエストありがとうございます、遅くなるかもしれませんが書かせて頂きますね! (2020年8月30日 16時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅縹 | 作成日時:2020年4月18日 1時

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