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はじめはウルトラマリン(画家) ページ22

絵が描けるだけで周りからはあれは描けるか、これは描けるかと言われ続けてきた。

それはこの荘園に来ても同じだった。ある奴は自分を、またある奴は好きなものを…幾度も頼まれたが自分の描きたいものを描く気はない。僕の芸術がわからない奴の相手をしても無駄だろう。

――――――
誰もいない庭園で今日も僕は絵を描いているとウルトラマリンの絵の具が無いことに気づいた。今ある予備のウルトラマリンでも良かったがいつも使っている銘柄とは違うため渋々ナイチンゲールの店へ行こうとしてたとこだ。

「探し物はこれかな?」

「もし違っていたら…僕の芸術に水を差す気だな?」

どうせ違う銘柄の絵の具だろうと思い彼女の小包を乱雑に開けた。まさか、とは思った。丁度僕が求めた銘柄のウルトラマリンの絵の具が確かに入ってた。

「なんで分かったの…」

「私の叔父が美術講師やってて…エドガーさんと同じ銘柄を使ってたから」

「…そうか」

パレットに絵の具を出して贋作でないことを確認する。間違いない、しっかりと本物だと確認できた。

「その銘柄のウルトラマリンをよく使うんだなって、絵を見て思っただけなので気にしないで…それじゃあ」

そう言いながら彼女は足早に去っていった。せめて名前くらい聞いた方が良かったのだろうか。

―――

エドガー・ワルデン。私はその名前をたしかに知っていた。叔父は彼の性格のせいか彼の作品を毛嫌いしていたが私は彼の絵を愛してた。

きっと私も叔父と同じ道を辿るなら彼と対立する事は免れないのだろう。でも、この荘園にいる時だけは彼と仲良くなれたらと思ってしまうのだ。

ごめんなさい叔父さん、私は彼を嫌いになれないようです。

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設定タグ:第五人格 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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Mase(プロフ) - みこさん» レスが遅れてすみません、ホセさんのお話はいつもより感情移入しながら書いたので喜んでくださって嬉しいです! (2021年3月28日 23時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あぁ。ホセ、これからも幸せに生きて!!! ホセの話めちゃめちゃ好きです!! (2020年9月25日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» あまりウィルを書いたことがなかったので楽しかったです、リクエストありがとうございました! (2020年9月12日 0時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - …ウッ!ウィリアムがかわいい。すき。ありがとうございます!!! (2020年9月6日 1時) (レス) id: 04051e19ff (このIDを非表示/違反報告)
胡麻麦(プロフ) - みこさん» リクエストありがとうございます、遅くなるかもしれませんが書かせて頂きますね! (2020年8月30日 16時) (レス) id: a401997dcd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅縹 | 作成日時:2020年4月18日 1時

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