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吾輩は猫である。名前はこれからもない ページ2

吾輩は猫である。名前はこれからもない

吾輩はあの家を抜け出し遠くへ行った

ここは本の世界だ。知らぬ人間が落としていった猫の面を拾ってから我輩はおかしくなった

黒かった目は、猫のような模様が入り、どんどん青くなってしまった。

我輩が知らぬ時にこの本は冒頭へ戻り、同じ日々をまた同じようにやる。そんなのが吾輩の生となる。

吾輩は一瞬でもいいからこの本から抜け出したいと願う。だがそんなことは叶わぬ

なんせ吾輩は本の中の重要な猫であり、現実の世界に行くとならこの世界は無くなってしまうとなる

そう考えながら歩いていると、この時代では珍しい服の小僧を見つけた

吾輩は近づいて見た

小僧は寝ているようで、着物の下に赤い毛糸で作った衣服を着てあった。小僧の顔は整っており、黒い髪の上につけているのは、笑顔だが異質な面をつけていた

我輩はいつものようにニャーニャーと泣いた

「ンッ…」

どうやら小僧は目を覚ましたようだ。だがおかしい。吾輩の本では、人間が話すことはない。あっても吾輩が聞いたことを頭の中で言うだけだ。

だがこの小僧はきちんと耳に届く。これを読んでいる皆にわかるかのように。

「…ね…こ?」

「吾輩は猫である。名前はこれからもない」

何故吾輩は口で言った?。どうせ小僧にはニャーニャーとしか聞こえな

「猫が喋った⁉︎」

そうはなかったようだ。

「小僧。吾輩の言葉が分かるのか?」

「え…?まぁ、分かるが」

どういう事だ?吾輩は至ってただの猫だ。そう、ただの普通の猫

「何かがおかしい。吾輩の本ではこのような事は起こったことなどはない」

「…本?」

「あぁ、本だ。この世界は本である」

「…この世界は本…」

「…なにか思いたる事があるのか?小僧」

「…自分の世界も本だった。自分が死んだら、幼少期の頃に戻ってしまうんだよ。だが今回はおかしい。自分の姿は、学校に通ってた頃だと思うんだが服は、幼少期の時に着ていたセーターと着物なんだ」

「吾輩と繋がりがあるな。本ということも、それに気づいているということも」

「あ,それと…その面、何?」

小僧が指さした。吾輩は小僧が指さした方を見ると。

なんということだろう。あの時、知らぬ人間が落とした猫の面があるではないか

吾輩はあの家に置いていったはずだ。なのになぜかここにある

不思議で不思議でしょうがいない

吾輩は猫をやめてしまったようだ→←自分はここの人間では失格です



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作者名:ぐー。 | 作成日時:2023年8月8日 11時

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