マイク in GPS ページ2
「…これが、ヒプノシスマイク・プロトタイプ。貴様専用に特別に造らせた。」
たいしょーが作業机の上にコトリと、小型のインカムを置き、「付けろ」と促す
『了解しました。……たいしょー!これ、我輩が使用してたのと同じ型ですね!!ありがとうございますっ!』
手に取り、良く確認すると任務の際によく使用していた--多少ボタンが増えているが-インカムだった
感謝の言葉を告げると「うるさい」と一蹴され、『はい…』と答えながら、耳に髪をかけ、インカムを耳に付ける。かけた髪を下ろすとインカムは完全に見えなくなった
『つけ終わりました。たいしょー』
「大将ではない。中佐だ!……貴様は最後まで変えなかったな…」
たいしょーはいつものように溜め息をすると、家のことやお金のことについて説明してくれた
「………という訳だが、貴様。聞いていたか?」
『はい!家は無し。だが、多少の資金援助をある。……という認識でよろしいでしょうか!』
右手をピシッと挙手しながら報告すると、またもや溜め息をつかれた
……なーぜーだー?
そこへ、コンコンと、ノック音が響き、たいしょーが「用件は」と返事をするとドアの向こう側から女性の声が聞こえた
「はい。報告します中佐。先程よりお車が参りました。」
「そうか。下がれ」
たいしょーが向こう側の女性にそう応えると、「失礼します」と足音が遠ざかっていった
「では、そろそろ行くぞ」
たいしょーは我輩の横を通りすぎ、ドアノブに手をかけると、思い出したかのように告げた
「忘れていたが、貴様の付けているインカムには、GPSが導入されている。悪さでもしてみろ、即刻処罰が下るぞ。覚えておくがいい」
なんだそれ……怖いかよぉ………
『…はい。肝に命じておきます……』
「分かればいい。……貴様…早く来ないか。私を待たせる気か?」
『いえ!すみませんっ今行きます!』
たいしょーは怪訝な顔をしつつドアが閉じてしまわない様に押さえながら我輩が部屋から出るのを待っていてくれた
慌てて部屋から出、我輩より幾らか高い背を追った
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作者名:八神紺 | 作成日時:2019年1月19日 19時