REBORN † 桃を啄む鶫。次世代に咲く花 -4- (ページ4)

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意味[5] -沢田咲夜- ページ4

気絶した山本を保健室に放置して、俺は教室に向かった。

「「………ふぁぁぁーっ…」」

…………あれ？

後ろを向くと、同じく俺を見つめる鶫さんが。

「………っ…」

鶫さんが目を逸らす。

あぁ、まだ貴方は…………。

「鶫さん……」

思わず呟く。

鶫さんは、舌打ちをして、何も言わず、踵を反した。

まだ、駄目かぁ。

「………鶫さん…」

小さく呟いて、僕も教室に足を運んだ。

†

放課後。

行方不明の山本の存在を無理矢理頭から消して、俺は学校を出た。

…………っと。

「あ」

鶫さんだ。

早歩きで、門を右に曲がる。

おかしいな。鶫さん家は、逆方向……。

なんか、嫌な予感する…。

俺は、こっそり後をつけた。

†

「よぉ。来たか、獄寺ぁ」

う、わ……。

空き地にぎっしり詰められた不良。
ここまでいたら、気持ち悪いな。

鶫さんはただ一人で、冷静に口を開く。

「用ってなんだよ」

「わかんねーのか！この間の仕返しじゃ、ゴラァ！！」

数は、50人？

鶫さん一人で、大丈夫かな。
雲雀先輩でも誘おうか。喜んで戦いそう。

「………アニキぃ！あそこ！誰かいますぜ！」

Σ古典的！

なんて、のんびり考えてると、グイッと手を引かれ、鶫さんのところへ飛ばされた。

ドサッと音がして、体を叩き付けられる。

普通に痛いし。

「………お前…」

「あはは…」

ニヤニヤしながら、不良が近付く。
俺は、立ち上がって、一歩後ずさった。

「てめぇは下がってろ…」

鶫さんが駆けて、殴りかかる。

殴られた相手は白い煙をたてて散った。
さっき叫んでた奴じゃん。

「八郎ぉぉ！おのれ、我が弟になにしてくれとんじゃぁ！！」

ガチで兄貴かよ。

一郎(予想)は鶫さんに掴みかかる。

俺は、その腕を蹴りあげ、言った。

「やだな、鶫さん。俺は貴方の相棒じゃないですか」

久し振りの鶫さんとの共闘が幕を切った。