日常は平穏。 ページ4
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｢Aちゃん。｣
｢なに。｣
｢何かいいことあった？｣
ポキッとシャー芯が折れる。
｢そういうのは、休み時間に聞くもんだろ。｣
｢だってずっとそわそわしてるから、気になる。｣
｢神代ー、教科書154ページの8行目から読めー。｣
パラパラと教科書を捲り席を立つ。
寝てるねー、いくら国語がだるいからって皆寝すぎっしょ。
欠伸を噛み殺し、教科書に目をやる。
小説の1文をつらつらと読み、先生の指示が出るまで読み続ける。
｢はい、もういいぞ。じゃあここまとめるな。｣
コツコツと黒板にチョークが当たる音が心地よい。
そしてそのあとを追うように、シャー芯が削れる音が教室に響く。
自分もガリガリとノートに移していく。
｢うわっ、蜂だ。｣
誰かが声をあげていった。
教室内に蜂が入り込み、教室がざわざわと騒ぐ。
｢蜂ぐらい放っておけ、何もしなきゃアッチも何もしねぇからよ。｣
先生の声を無視するかのように、キャーキャーと女子が黄色い声をあげる。
｢......気持ち悪ぃ。｣
誰かに発した言葉は誰も聞くことはなく、騒音にかき消された。
チャイムと同時に、校内が騒ぎ出す。
それぞれのグループで弁当を取り出して、和気あいあいと食べ出す。
｢で、なんでそわそわしてたのかな。｣
｢諦めろよ、つかメシ食わせろ。｣
サンドウィッチを片手に紙パックにストローを刺す。
｢...強いて言えば面白いヤツと友達が出来た？｣
｢なんで疑問系なの。｣
さぁっと言ってストローを咥える。
｢今度紹介してよ。イケメン？｣
｢イケメンなんじゃね？知らん。｣
紹介とか無理だろうな、頭の隅でそう考えながら、外を見る。
窓を覗けばすぐにグラウンドで、次の授業が体育らしい生徒が走っていた。
｢おおっ、砂埃やべぇ。｣
風が吹き砂がまう。
まるで津波のように生徒を襲い、生徒は砂が目に入ったりなどして痛いっと叫んでいた。
｢...今日も無駄に平穏ですねー。｣
ずずっと紙パックを凹ませる。
その平穏な生活が今日まで、という事を知らずに紙パックをゴミ箱に投げ捨てた。
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椎名魏(プロフ) - 夜奈 希未さん» 夜奈さん、ありがとうございます！これからも楽しんで頂けたら嬉しいです！ (2015年6月30日 20時) (
レス) id: 86535fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - 兎魔斗さん» 兎魔斗さん、ありがとうございます！更新はまちまちですが楽しんで頂けたら嬉しいです！！ (2015年6月30日 20時) (レス) id: 86535fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
夜奈 希未(プロフ) - すごく面白いです！血界戦線の小説増えてくれ……これからも最新頑張ってください！応援してます！ (2015年6月30日 19時) (レス) id: 7f2cad6fcb (このIDを非表示/違反報告)
兎魔斗(プロフ) - 凄く面白いです!!,血界戦線の小説は少ないので...面白い小説にあえて嬉しいです!!!これからも頑張ってください!! (2015年6月30日 8時) (レス) id: bef0b55696 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - かりんさん» かりんさん、ありがとうございます！！これからも楽しんで頂けたら幸いです！！ (2015年6月29日 18時) (レス) id: 86535fb0f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2015年6月24日 20時
