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第十六話「私の過去は」 ページ17

『なるほど。親殺しねェ。』

「うん。いや、噂だヨ?嘘かもしれないし。」

『あ、うん。ありがと。それで、私がこんな姿になっている理由は?』

「……作業していたら、急に悲鳴が聞こえてさ。」

「まぁ、虫か、なんかだよネ〜とか思ってたら、」

『いじめんばーの一人が来たってわけか。』

「ウン。大変です!!Aが暴れていますって。」

『それで?』

「俺達は急いで行ったヨ。そしたら、」


____Aが笑いながら、

«あぁ、今頃来たのかよ。なぁ、遊びたいんだ。誰か私と遊ばないか?»

「って。」

『私が…か?』

確かに喧嘩は嫌いではないが、自分からやりにいくような人ではない。
と思ってる。

「で、俺が率先して行ったヨ。」

«あぁ、神威か。そういえば神楽元気か?まぁ、いい。楽しくやろうぜ»

『ちょっと待て。神楽って誰だ??』

「知らないの?!」

『お前の兄妹?』

「…………なんでもないヨ^^;」

『ふーん。で、続きは?』

「まぁ、俺も男だから、負けなかったよ。」

『私がこんな姿になってるしな。』

「いや。これ見て。」

そういって、神威看守は洋服を脱ぎ始めた。

『おまっ、え、これ…』

「ぜぇんぶ、Aと戦ってできた傷だヨ」

神威看守の体には無数の打撲あとが残っていた。


『な、んで…』

「これが真実。何か思い出せた??」

『いや…ショックが、大きすぎて…』

私が神威看守に傷を付けた事と、
知らない間に自分を抑えられなくなってる事と、
おもいだしかけの記憶の事と。

『神…威……看守…いや、神威。』

「A……??」

『…俺……お前らと会ったことある?』

第十七話「記憶」→←第十五話「そろそろ」



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作者名:時雨です。 | 作成日時:2017年7月17日 21時

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