？？？ ページ17
「……すごいなぁ」
「そうだねぇ、」
馬が止まる。その目の前に広がる、大きな国。真ん中の城から放射するように通りが広がり、街が続いている。
「しかし、3年でよくここまで復興したと思わん？いくらアンドロイドと戦ったんが郊外やったとはいえ……」
「勇敢な幹部様？によって救われたんだよ、そりゃあ、お仲間さんから引き離して戦うでしょ。」
「いやまぁせやねんけどな、」
3年前の悲劇は、私だって知っている。自分のお仲間が生み出した大量のアンドロイド兵士に、1人で立ち向かった幹部。正体はパラレルワールドから送り込まれたアンドロイドで、1人で充分立ち向かえる強さだったらしい。そして彼女は、国を救った英雄として、あの国のどこかにひっそりと眠っている。
そんなことを思い出していると、ぎゅるるるるる、とお腹が鳴った。2人で目を合わせると、可笑しく笑う。
「……お腹すいた、」
「せやなぁ。とりあえず城下町で美味しいもん食おうや。金はあるしな！」
「ふ、そうだね、たらふく食べよ。」
再度馬を走らせ、城下町へ続く坂道を下っていく。寝癖なのかセットしたのか分からない跳ねた髪を上下に揺らす彼を目の前にし、もう一度フードを深く被り直す。別に顔を隠す必要なんてないんだけれど。
「そう言えばさ」
「うん、」
「ほんまにおるんやろか。」
「知らないっ。」
「なんか巣窟見つけても全部ハズレやったから当たりな気がせぇへんわ。」
「そうね、でも……今回は訳が違う。」
馬から下り、観光客用の馬舎に馬を預け、荷物を持って歩き出す。受付のおばさんの顔は何故か顰めっ面であった。少し暖かくなってきた。春風に乗ってきた花の香りが鼻腔を掠める。隣にいた彼がうーん、と伸びをした。
「確かに訳ありやけども、」
「ん〜……お腹すいたから適当に入ろうよ。そこで話をするのも悪くないよ。」
「ん、せやな！」
「君達！！少し待ちたまえ！！」
たまたま見つけたレストランのテラス席に座ると、何故か屈強な男に止められてしまった。メニューを持ってきたお嬢さんも、少し戸惑い顔。目の前の彼も呆れ顔。見上げると、どうやら対象は私のようだ。
((……憲兵かしら、))
((見たところ強そうだし、……まぁ正体は伏せててもいいんじゃないかな))
((分かった。))
「さっき通報が入ってだな、フードを深く被った怪しい奴らがこの国に入ったと聞いた。身分証明書、提示して頂いても。」
「ついでにフードも、脱いでもらってもいいかな？」
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ヨゾラ(プロフ) - くっそ、貴様のなどが存在するから！占ツクを辞められないんだ！なんだ！ただのプロか！ (2019年3月21日 21時) (
レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
竹の人(プロフ) - 愛とAIを掛けたのでしょうか。座布団を数百枚差し上げます。深夜テンションでこのクオリティは純粋に凄いと思います。盗作、心配ですね。被害に合わぬよう祈っております。 (2019年3月9日 17時) (レス) id: b9c6ab77d0 (このIDを非表示/違反報告)
吉田きのこ(プロフ) - これからも応援してます！が、ちゃんと寝てください(切実)お体に気を付けて、無理なさらないでくださいね！ コメント失礼しました。 (2019年3月9日 10時) (レス) id: d8304cf352 (このIDを非表示/違反報告)
吉田きのこ(プロフ) - とっても素敵な作品だなぁ、と思っていたらまさかの女王陛下の方だとは...今回も素晴らしい作品をありがとうございましたm(._.)m最後のアンドロイドさんのセリフで「あっ....そういう事だったのか...すげぇ。」ってなりました。思い付きで書けるなんて凄いですね！ (2019年3月9日 10時) (レス) id: d8304cf352 (このIDを非表示/違反報告)
悠里(プロフ) - めっちゃ好みでした好きです (2019年3月9日 6時) (レス) id: 7bab50ed44 (このIDを非表示/違反報告)
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