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「……」

……嘘はついてなさそうだ、そもそも嘘をついているんだったら、その民家の家主も黙っていたらいい話。発見の経緯も謎ではあるけど、今はとにかくこの絵を細かく観察しなきゃ。ぱしゃり、とシャッターを切る。


「……A、」
「ん〜?」
「実はその絵、買い取った物好きがいまして、」
「……え、買い取ったの?誰が……」
「エゾフィック・マルタンといえば分かりますか?」
「え?!マルタンが買取ったの!?」
「やはり知り合いでしたか……いえ、まぁ我々としてもどう保管しようか困っていたもんですから……それに、彼、」




『何故かこの絵を、懐かしむ様な目で見ていたんです。』



 ▼


((……懐かしむ様な目、って、どうしてかしら。彼はこの国出身のはずじゃ……?))


燃え盛る国を見て嘆き悲しむ男の絵を見て、懐かしむ様子を、私は想像することが出来ないし、探究心が働いてその理由を知りたいとも思ってしまった。
我々国は色んな意味で世界で1番繁栄している国と言っても過言ではない。だから他国にいた知り合いや旧友、同業者もこの頃我々国に身を移してくるようになった。いいな、私も移住したい。ジャルダンが許してくれなさそうだが。


「……なにか御用で?まだ開館前なのですが……」
「!あぁ突然申し訳ないわね、エーミールに、マルタンに会いたいなら直接美術館に行けばいいって言われて。……考古学者の、A・ハーバードよ。彼に会えるかしら。」


ぴくり、スタッフかと思われる女性は私の名前を聞いて「す、すみません!中へどうぞ!」と無理矢理案内される。あわわ、そんな強制じゃなくていいのよ。


もうすぐ開館するらしい、彼の名前の付いた美術館、 "エゾフィック・マルタン美術館"は、現代アートを織り交ぜつつも、世界中から集めた有名画家の隠れた名作を飾るそうだ。白を基調とした建物内のベンチは、面白い形をしていた。


……さて、と。
建物の外は噴水広場になっていたためか、子供たちの楽しそうな笑い声が聞こえる。待っている間、それを眺めていると、その視線に気付いたのか、手を振ってくれる。愛らしいなぁ。ひらひらと振り返すと、背後から、カツコツ、とこちらへ歩み寄ってくる音が。


「……A教授、」
「あらマルタンさん、久しぶりね。お元気ですか?」


「えぇ、元気ですよ。貴女もお元気そうでなによりです。」


そういった彼は、優しそうな瞳を細めて、私を出迎えたのだった。



2:優しさと覚悟のフィナーレ

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作者名: | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2019年11月3日 1時

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