チョコレート・シガー【名前変換オリジナル】

ep.20 ページ20

「今日、仕事を辞めました。」





渉「…」










何度も何度も辞めようとしてきたけれど、いつしかそう思う事すら諦めていた。

辛い日々を受け入れたらそれで良いと思っていた。










「あの日、真田さんに逃げる事は悪くないって言われてから色々考えました。」







これは私の決断。

うじうじしているだけの私をやめたかったんだから










「私、自分が嫌いでした。全部諦めていたどうしようもない自分に真田さんは勇気をくれた」











辞めてしまえば、今までのこともそれまでだ。

これからの人生はゆっくり考える。

それでまた1から始めよう








渉「決めたのはAだろ、自信もっていろよ」




「はい、ありがとうございます。」













これはきっと正解だ。









今…感じた事ないくらいに、すっきりしてる








こんな日が私に来るなんて思わなかった。

地獄のような残業の日々、帰ったら朝が来るのが怖くて
朝が来たらまた絶望が始まって…


いつしか抜け出せなくなっていた。











「夜って…怖くないんですね」




渉「そうだぞ、大人の時間だからな」



「あはは、なんですかそれ」



















渉「…偉かったな」








「え？」





渉「お疲れ様、A」

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