はちじゅうに! ページ35
くらんくらんと頭が揺れる。
誰かに雑に背負われているようだ。
こっちはお腹いっぱいで吐きそうだっていうのに。
暫くするとどさっと投げるように降ろされた。
『おぇ…』
「は?!起きてたのかよ…吐くな吐くな!!」
背負ってくれていたのはDクラスの子の1人だった。
ぶつくさ文句を言いながらも袋を片手に背中を擦ってくれている。
話によると、シャオロンは調子に乗って新聞師団に写真をいっぱい取ってもらっているらしい。
あいつめ…
私以外の人は運ばれたが、何故か私だけスルーされたらしい
悲しいね。
それを考えるとこの子には感謝しないとだよ!!
まずはお名前!
『えーと、貴方のお名前はなんですのん?』
「あー…ライファウだ。フィリア・ライファウ。」
『私はライカ。知ってるよね』
もちろんだと言うようにライファウは頷いた。
『ここまで運んでくれてありがと。お礼がしたいからなにか欲しいもの言って!大体あげられるよ!』
「そうだったわこいつ理事長の孫だった」
流石次元が違うと拍手をしている。
なんか小馬鹿にされている気がするけどそれは置いとこう。
『で!何がほしい?』
「えー…何がほしいと言われましても…」
急には思いつかねぇよ、とライファウが呟く。
流石にそうだよねぇ、欲しいものいっぱいあると決めらんないし、無かったら無かったで決まんないし…
『よし!じゃあ決まったら連絡してね!ほれ、私の連絡先』
ピロン、と連絡先を交換する。
「え、?あー…うん、分かった」
『じゃ、寝たいからばいばい』
「は?」
取り敢えず吐き気は収まったので体を休めたい。
ライファウを追い出して眠りについた。
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作者名:アスルル | 作成日時:2024年1月5日 15時