悲しい少女の温かな恋 2 (ページ33)

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はちじゅう！ページ33

今私が言ったことは、アズ君やクララも食べられてしまうかもしれないという事を事前に注意した。

それで怖くなって離れても仕方ない。そちらの方が、私も暴れた時に大切な人を殺さずに済む。

『だからね、もしそうなったら逃げてね』

「！？ライカ様、私はそんなことはいたしません！」

「クララも助けに行くよ！ね、ライっぴ、逃げないよ？」

二人共の言ってくれてることは本当に嬉しいこと。だけど、駄目なんだ。

『でも、一回逃げて。私はヒトを殺したくないから』

そういって、炎と氷を出す。決して交わらない2つの魔力の力だ。

それに、私の魔力を入れる。

ぐにゃん…と歪み、それは１つの魔力になった。

「「！？」」

「…いつ見ても、凄いよね。」

お兄が呟く。アズ君とクララは驚いて言葉も出ないようだ。

『私は、強いよ。勝てる？』

アズ君とクララの目をじっと見る。

2人は、しゅん…と小さくなり、首を横に振った。

『私のことを知っているのは、先生達全員。後はおじいちゃんかな。』

お願いだから、そんなことにはなりませんように。

心の中で、願った。

後日、トンとカルエゴ先生の距離が縮まっていたのは気のせいだろうか。